映画作家 井川耕一郎 死去
2021-12-08
ピンク映画50周年記念作品『色道四十八手 たからぶね』監督・脚本を手がけた映画作家 井川耕一郎さんが2021年11月25日、ご逝去されました。享年59歳でした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
〈略歴〉1962年生まれ。早稲田大学在学中に早大シネマ研究会に所属。1986年に製作した『ついのすみか』がぴあフィルムフェスティバルに入選。1993年、後藤大輔のOV『のぞき屋稼業』で脚本家デビュー。以後、鎮西尚一監督『女課長の生下着 あなたを絞りたい』(1994年)、常本琢招監督『黒い下着の女教師』(1996年)、大工原正樹監督『のぞき屋稼業9 恥辱の盗撮』(1996年)、山岡隆資監督『ニューハーフ物語 わたしが女にもどるまで』(1997年)などの脚本を手掛ける。映画美学校で第2期から演出・脚本部門の講師を務める。監督作として『寝耳に水』(2000)、『西みがき』(2006)、『伊藤大輔』(2008)を発表。 1994年には「荒野のダッチワイフ / 大和屋竺ダイナマイト傑作選」(フィルムアート社)を高橋洋、塩田明彦と共同編著した。
渡辺護監督『片目だけの恋』(2004)、『喪服の未亡人 ほしいの…』(2008)の脚本を手掛け、2009年より渡辺監督のドキュメンタリーの製作を開始。全十部、約8時間に渡る長編を2012年に完成させ、第一部『糸の切れた凧 渡辺護が語る渡辺護』、第二部『つわものどもが遊びのあと 渡辺護が語るピンク映画史』は2016年に劇場公開された。
渡辺護監督、井川耕一郎脚本作として企画されながら休止状態にあった『色道四十八手 たからぶね』は、ピンク映画50周年記念作品としてPGとぴんくりんくが共同製作に乗り出すが、準備中に渡辺監督が急逝。その意志を継いで井川が監督として完成させた。2014年劇場公開され、映画芸術ベストテン第9位選出、ドイツの映画祭《NIPPON CONNECTION》ではニッポン・ヴィジョンズ審査員特別賞を受賞するなど高い評価を得た。
※写真は《NIPPON CONNECTION》会場にて(2015年6月)
ご親族 井川淳子さんより【みなさまへ 大切なお知らせ】 (井川耕一郎 Twitter)
https://twitter.com/wmd1931/status/1466313403819978755?s=20
『色道四十八手 たからぶね』公式サイト https://takarabune-movie.com/
『渡辺護自伝的ドキュメンタリー』公式サイト https://watanabemamoru-documentary.com/
井川耕一郎監修による「渡辺護 公式サイト」 https://www.watanabemamoru.com/