1957(S32)-1988(S63) 1989(H1)-2019(H31)
1989年(S64/H1)
ピンク映画専門のミニコミ誌「NEW ZOOM-UP」創刊。第1回ピンク大賞を選出し、授賞式を亀有名画座で行う
サトウトシキ監督『獣-けだもの-』でデビュー
瀬々敬久監督『課外授業・暴行』でデビュー
岡沢勝洋(勝山茂雄)監督『契約妻の奴隷寝室』でデビュー
鈴木ハル(敬晴)監督『昼濡らす人妻』で長編デビュー
実相寺昭雄監督のキネコ作品『いじめて、ください・アリエッタ』が、ユーロスペースやピンク系劇場で公開される
男優の佐野和宏が『監禁・ワイセツな前戯』で監督デビュー
周防正行監督『ファンシイダンス』で一般映画進出
1990年(H2)
上野俊哉監督『最新ソープテクニック』でデビュー
常本琢招監督『制服本番・おしえて!』でデビュー
東活が消滅する
一般映画進出監督相次ぐ(小水一男『ほしをつぐもの』、磯村一路『ギャッピー・ぼくらはこの夏ネクタイをする!』、石川均『パンツの穴・本牧ベイでクソくらえ』)
1991年(H3)
剣崎譲監督、薔薇族作品『アイスクリームのかほり』でデビュー
男優の山本竜二が薔薇族作品『ハッテンバ・ラブ・ストーリー』で監督デビュー
男優の池島ゆたかが『ザ・ONANIEレズ』で監督デビュー
1992年(H4)
男優の下元史朗が『離婚妻快感ONANIE』で監督デビュー
中野貴雄監督『超過激本番・失神』でデビュー
柴原光監督、薔薇族作品『ほんとうの空色』でデビュー
ピンク映画30周年記念作品『日本発情列島 ONANIE百態』(監督/深町章)が公開される
山崎邦紀監督『超わいせつ息づかい』でデビュー
水谷俊之監督『ひき逃げファミリー』で一般映画進出
1993年(H5)
松岡邦彦監督『本番露出狂い』でデビュー
坂本太監督『喪服妻悶絶』でデビュー
出馬康成監督『風俗天国・ホテトル湿恥帯』でデビュー
アテネ・フランセ文化センターで「新・日本作家主義列伝」として瀬々敬久監督の特集上映が行われる。翌年にかけて佐野和宏・サトウトシキ・佐藤寿保らの特集上映も行われ、ピンク四天王という呼称が定着する
1994年(H6)
「NEW ZOOM-UP」が「P・G」として生まれ変わる
大木裕之監督『あなたがすきです、だいすきです』で薔薇族映画デビュー
エクセスが、上垣保朗・すずきじゅんいち・浅尾政行(大門通)らロマンポルノ出身の監督を起用する
1995年(H7)
伊藤正治監督『女囚・毛剃り私刑』でピンク映画デビュー
友松直之監督、薔薇族作品『わがまま旋風』でデビュー
久々のピンク怪談『色欲怪談・発情女ゆうれい』(監督/小林悟)公開
国沢実監督『巨乳・はさんで咥える』でデビュー
今岡信治(いまおかしんじ)監督『獣たちの性宴・イクときいっしょ』でデビュー
佐々木正則監督『すけべ温泉・お座敷裸舞』でデビュー
上田良津監督『昼下りの暴行魔・団地妻を狙え!』でデビュー
1996年(H8)
新東宝初のR指定作品『ぬるぬる燗燗』公開。俳優、藤田敏八の遺作となる
周防正行監督『Shall we ダンス?』ヒットで、デビュー作の『変態家族・兄貴の嫁さん』が各地で上映される
男優の荒木太郎が『異常露出・見せたがり』で監督デビュー
佐藤寿保監督『藪の中』で一般映画進出
サトウトシキ監督『LUNATIC』で一般映画進出
男優の清水大敬が『レイプ願望・私をいかせて!』で監督デビュー
女優の吉行由実が『まん性発情不倫妻』で監督デビュー
榎本敏郎監督『禁じられた情事・不倫妻大股びらき』でデビュー
1997年(H9)
瀬々敬久監督『KOKKURI/こっくりさん』で一般映画進出
田尻裕司監督『イケイケ電車・ハメて行かせてやめないで!』でデビュー
女池充監督『白衣いんらん日記・濡れたまま二度、三度』でデビュー
1998年(H10)
瀧島弘義監督『人妻銀行員・不倫密会』でデビュー
鎌田義孝監督『若妻・不倫の香り』でデビュー
園子温監督『男痕』で薔薇族映画デビュー
大杉漣・吉行由実といったピンク映画出身の俳優が、映画賞を受賞して注目を浴びる
梅沢薫監督 逝去
1999年(H11)
ロマンポルノ、ピンク映画の名画座であった亀有名画座が閉館する
関西の「ぴんくりんく」、名古屋の「a piece of pink」など、各地でピンク映画情報を載せたフリーペーパーの発行がはじまる
工藤雅典監督『人妻発情期 不倫まみれ』でデビュー
坂本礼監督『セックス・フレンド 濡れざかり』でデビュー
現代映像研究会発足。貴重な16ミリ作品を発掘し、幻の旧作ピンク映画をスクリーンに蘇らせた
小林悟監督が石井輝男監督『地獄』をプロデュース。本作は大蔵映画の配給によりロードショーされた。また、女子大生のピンク映画ファンから女優に転身したさとう樹菜子(佐藤美樹)が本作のヒロインに抜擢された
田尻裕司監督『OLの愛汁 ラブジュース』が映画芸術、日本映画プロフェッショナル大賞などでベストテン入選し、高く評価される
2000年(H12)
荒木太郎監督、吉行由実監督による二部作『せつなく求めて』が公開
P-1グランプリが中野武蔵野ホールにて開催される
カジノ監督『鎖縛 SABAKU』でデビュー
菅沼隆監督『見られた情事 ズブ濡れの恥態』でデビュー
2001年(H13)
羽生研司監督『和服熟女の性生活 二十・三十・四十歳』でデビュー
長崎みなみ監督『愛人夢野まりあ 私激しいのが好きなの』でデビュー
女優・愛染恭子が初の映画監督作『愛染恭子vs小林ひとみ 発情くらべ』を発表
瀬々敬久監督『トーキョー×エロティカ 痺れる快楽』で、ピンク映画初のデシタルビデオ撮影が行われる
女優3人(しのざきさとみ、小川真実、佐倉萌)が監督を手掛けたオムニバス『人妻不倫恥態 義母・未亡人・不倫妻』公開される
小林悟監督 死去
2002年(H14)
加藤義一監督『牝監房 汚された人妻』でデビュー
森山茂雄監督『桜井風花 淫乱堕天使』でデビュー
脚本家・樫原辰郎が『美女濡れ酒場』で監督デビュー。ピンク大賞作品賞・新人監督賞・脚本賞を受賞
佐藤吏監督『人妻ブティック 不倫生下着』でデビュー
銀座シネ・ラ・セットにてピンク映画40周年記念特集「PINK FILM CHRONICLE -幻惑と官能の美学-」が行われる
2003年(H15)
城定秀夫監督『味見したい人妻たち』でデビュー
堀禎一監督『SEX配達人 おんな届けます』でデビュー
かわさきひろゆき監督『綺麗に咲いた』でデビュー
池島ゆたか監督『恋する男たち』が第12回レズビアン&ゲイ映画祭にて上映される
2004年(H16)
吉行由実監督『憧れの家庭教師 汚された純白』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて、『せつないかもしれない』が第13回レズビアン&ゲイ映画祭にて上映される
荒木太郎監督『お友達になりたい』で一般映画進出
竹洞哲也監督『人妻の秘密 覗き覗かれ』でデビュー
いまおかしんじ監督『熟女・発情 タマしゃぶり』が『たまもの』のタイトルでユーロスペースにてレイトショー上映されヒットを記録
2005年(H17)
ピンク映画40年の歴史をテーマにしたドキュメンタリー『ピンクリボン』(アップリンク製作/藤井謙二郎監督)が公開される
女優・林由美香、34歳の若さで急逝
田尻裕司監督『孕み-HARAMI- 白い恐怖』で一般映画進出
2006年(H18)
田中康文監督『裸の三姉妹 淫交』でデビュー
ポレポレ東中野で特集上映「R-18 LOVE CINEMA SHOW CASE」が定期的に開催される
新東宝のプロデューサー、福原彰が『うずく人妻たち 連続不倫』で監督デビュー
2007年(H19)
井土紀州監督『ラザロ LAZARUS』三部作、インディーズとしては異例の大ヒットを記録、話題に
足立正生監督『幽閉者 テロリスト』、沖島勲監督『一万年、後…』と、若松プロ系の監督による久々の監督作品が公開される
堀禎一監督『妄想少女オタク系』、『憐 Ren』で一般映画進出
大西裕監督『おんなたち 淫画』でデビュー
2008年(H20)
上野オークラにて、GWイベント「OP映画祭り」開催。日替わりで多数の監督、女優が来館し、大盛況。2009年以降も開催
注目高める城々秀夫監督、『妖女伝説セイレーンX』『ガチバン GACHI-BAN』『ホームレスが中学生』と劇場公開作を立て続けに発表。一部で高い評価を得たOV『デコトラギャル奈美』(吉沢明歩)も劇場公開の運びに
向井寛(=向江寛城)監督 死去
2009年(H21)
ゲイ映画の拠点・上野傑作劇場が、山﨑邦紀監督『仮面の宿命 ~美しき裸天使~』をもって、改装のため休館。都内にゲイ映画の封切館無くなる
小川隆史監督『社宅妻 ねっとり不倫漬け』でデビュー
西原儀一監督 死去
2010年(H22)
アメリカのレーベル「Pink Eiga」よりピンク映画のDVDリリース(2008年より)。各国の映画祭でも人気を博し、ロスで開催された「おっぱいと血の国際映画祭」にて池島ゆたか監督が国際生涯功労賞を受賞
上野オークラ劇場58年の歴史に幕を閉じ閉館。隣のビルに新館を作り、リニューアルオープンを果たす
俳優・監督としてピンク映画黎明期から活躍した野上正義 死去
2011年(H23)
深町章監督『淫行 見てはいけない妻の痴態』をもって、新東宝がフィルム撮りによる通常枠のピンク映画製作を休止する
俳優・久保新二の半生を本人の主演で描き、池島ゆたかが監督を務めたOV『その男、エロにつき アデュー〜!久保新二伝』リリース
国映の50周年を記念した、いまおかしんじ監督による日独合作『UNDERWATER LOVE おんなの河童』が公開
2012年(H24)
銀座シネパトスにてピンク映画50周年記念特集《PINK FILM CHRONICLE 1962-2012》開催。ロマンポルノを含めた80本の作品を上映し、成人映画50年の歴史を総括した
坂本太監督 死去
女優・冴島奈緒 死去
若松孝二監督 死去
2013年(H25)
《ピンク大賞》がPG、上野オークラ劇場のコラボレーションイベントとしてリニューアル
新東宝『奴隷市』(愛染恭子監督)、Xces『女教師と教え子 罪名、婦女暴行なり』(清水大敬監督)など、デジタル撮影、DVD上映館のみで公開の新作が製作される
上野俊哉監督 死去
鴨田好史監督 死去
渡辺護監督 死去
2014年(H26)
PGぴんくりんく自主製作・配給によるピンク映画50周年記念作品『色道四十八手 たからぶね』(企画/渡辺護 監督・脚本/井川耕一郎)公開
池島ゆたか監督初の一般映画『おやじ男優Z』公開
俳優・伊藤猛 死去
オーピーが2014年末をもってフィルム撮影による製作を終了する
2015年(H27)
『色道四十八手 たからぶね』がドイツ、フランクフルトで開催の映画祭「第17回ニッポン・コネクション」ニッポン・ヴィションズ部門にて上映され、審査員特別賞を受賞。オランダでの「カメラジャパン・フェスティバル」でも上映
オーピー映画が〈OP PICTURES+〉レーベルを始動させ、R15+版の一般映画館上映展開や、BS・CSでの放送に力を入れる
俳優・監督として活躍する榊英雄がオーピーで初ピンク『オナニーシスター たぎる肉壺』を発表
『肉体の市場』をはじめピンク映画黎明期に活躍した女優・香取環 死去
2016年(H28)
佐野和宏監督18年ぶりの監督作『バッド・オンリー・ラヴ』を発表。坂本礼監督『夢の女 ユメノヒト』では主演を務め、二作が同時期に公開される
テアトル新宿にて《OP PICTURES+フェス》開催。以後、毎年恒例となり、名古屋、関西などでも行われる
2017年(H29)
約60年という長い歴史を持ち、2011年の東日本大震災後には約3ヶ月で運営を再開させた石巻の日活パール劇場が閉館。同館を支えた清野太兵衛支配人が亡くなる
堀禎一監督 死去
2018年(H30)
第68回ベルリン国際映画祭にて、国映プロデューサー 佐藤啓子(朝倉大介)製作作品が特別上映される
俳優・大杉漣 死去
俳優・ジミー土田 死去
OP PICTURES新人監督発掘プロジェクト 第1回優秀賞の横山翔一がピンク映画を初監督
白石和彌監督が、60年代後半〜70年代初頭の若松プロを描いた『止められるか、俺たちを』を映画化
2019年(H31/R1)
《ピンク大賞》31回目をもって終了を宣言。上野オークラ劇場でのイベントは超満員の盛況でフィナーレを迎える
小関裕次郎監督『ツンデレ娘 奥手な初体験』で監督デビュー
OP PICTURES新人監督発掘プロジェクト 第1回審査員特別賞の塩出太志、第2回優秀賞の谷口恒平がピンク映画を初監督
俳優・港雄一 死去
俳優・櫻井拓也 死去
関根和美監督 死去
作成:石動三六・松島政一・林田義行 協力:牛山哲