2008.3.26(木)

ホテルをチェック・アウトして歌舞伎町をぶらつく。映画でも見るか…と2本見る。
プラザで『ジャンパー』。つまらない。かなりヒドい映画じゃないの?コレ。
ミラノ2で『バンテージ・ポイント』。大統領暗殺をめぐるストーリーを、その場にいた人物何人かの主観で再現していくという一種『藪の中』スタイル。このスタイル自体は悪いとは思わないが、その繰り返しの中にサスペンスが増幅してゆくという展開にならず、途中であきる。完全にアイデア不足。
もう一本見る時間はあったが、現場あけとあってさすがに疲れた。帰宅する。


2008.3.27(木)

地元のシネコンで映画2本。
『ノーカントリー』。映画の冒頭、殺し屋の不気味なたたずまいと殺人シーンを見せたあと、一転、テキサスの荒野の描写となる、白い光にあふれた広大な荒野と、狩りをする一人の男。この荒野のシーンにはビックリしてしまった。「映画」のスクリーンというものの持つ魔力に、いきなり胸をわしづかみにされてしまったとでもいうか…。かようにこの映画は、映画というものが原初的に持っていた魔力に支配されている。光をよぎる殺し屋の影! すさまじく映画的であり生理的な恐怖シーンが力強く展開する。まさに映画の魅力そのものと言える映画である。だからこそ追われれハンターが殺されたところで終わってくれればより強烈な印象を残すところだった。その後のシーンはなかった方がよかったのではないかな? 映画全体の印象を弱くしてしまったのではないのかな?……と思えてならない。
『デッド・サイレンス』。『ソウ』の脚本・監督チームのホラーということで少しは期待したが、『ノーカントリー』のあとということもあってか、全くつまらなかった。


2008.3.28(金)

編集。67分42秒。7分切ればOKだ。いけるな。
また映画を一本。『死神の精度』。ネタになるのではないかと思い、見てみたが、うん、これはネタになりそうだ。


2008.3.29(土)

池袋の芸術劇場小ホールにて劇団め組の芝居見物。


2008.3.31(月)

オールラッシュ。再編集。一気に7分切った。OK。映画も面白いものになっていると思う。


2008.4.1(火)

音楽の大場一魅と打ち合わせ。


2008.4.2(水)

『親友の妻』アフレコ。快調に進む。一番驚いたのはつぶら・10才。今までもセリフ言わせているが、全部現場で録音していた。今回は初アフレコに挑戦。ムリな場合は、オンリー録りでと、技師の中村さんには言っていたのだが…。なんとテスト一回目から完ぺき! 元気はいいし、誰よりも口が合ってる。ビックリした。ヤツは芝居好きだな。
終了、夜10時半。飲み会、朝まで。


2008.4.3(木)

新宿国際で封切り中の『Next』(『超いんらん やればやるほどいい気持ち』)を日高と見に行く。
感激あらたにする。
新宿国際の音が少しよくなっていた!
聞いてみると、何でも最近映写技師が変わったということで、その技師さんが熱心にメンテしてたということだ。なるほどね。これからの国際に少し期待しよう。


2008.4.4(金)

新東宝・城定組『セイレーン』初号。


2008.4.5(土)

中野のポケットで劇団クラゲ荘公演『魂を握りつぶした男』見る。
劇団の作・演出家の前田万吉クンが、7月にやる予定の舞台『小鳥の水浴』で、日高ゆりあ=ヴェルマの相手役のフランキーを演じるというので、今作には彼は出ていないが、一応どんなもんをやってるんだろうと興味をひかれ、日高ともども見に行ったというわけね。
千二百人の観客を動員しているという。すごいね。しかし、ホン書きとしてはこれからだね、まだ若いし(20代後半)フランキー役ともども見つめていきたい。


2008.4.6(日)

ダビング。一魅があるシーンで作ってきたダンス曲がめちゃめちゃカッコよくて気に入ってしまい、結局劇中で3回使用することになる。その音楽にのせられた。面白い!
終了、夜10時半。いつものように朝まで飲む。


2008.4.8(火)

雑誌「ペント・ジャパン」の女優対談。3回目の今回は佐々木麻由子。余りに近しい関係だし、あまり面白い話出来なかったと思ったが、後日、取材の中村勝則氏から届いたゲラみると、けっこう面白い。中村氏、さすがうまいわ。


2008.4.9(水)

『親友の妻 密会の黒下着』初号試写。
充分に面白いでしょう。7月後悔予定。期待して見て下さい。


2008.4.11(金)

地元府中のシネコンで映画二本。
『クローバー・フィールド』。単純に目が疲れた。90分くらいと短くて助かった。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』。見応え、ほとんどなし。一体、なにがやりたかったの?と言いたい。


2008.4.12(土)

映画サイト「INTRO」のインタビューを受ける。インタビュアーは、ぜんば氏。
面白かった。あっという間の5時間だった。
ぜんば氏の映画頭脳が冴えてた。
最大のポイントは、ぜんば氏が、3年前にシネマ・アートンでやったかわさきひろゆきと里見瑤子版の『小鳥の水浴』を見ていて、その舞台に大いなる感銘を受けていたということだ。終演後のトークショーでオレが出ていって、オレが翻訳した芝居だと語ったことにさらにビックリしたらしい。
そんなわけで、オレの映画版『小鳥の水浴』(『半熟売春 糸ひく愛汁』)にも大いに興味をひかれ、このインタビューの段階ですでに3回も見たとのこと。
ぜんば氏言わく、『半熟売春』はパーフェクトな「ピンク映画」ではないかと。「映画」としての強烈なドラマ性、かつ、「ピンク」としての、よくぞこんなカットが撮れたという衝撃と挑発。
なるほどねえ…。そう言われると、そういう気になってきた。
またもうひとつ驚いたのが、100作目の『半熟売春』の日高ゆりあと、101作目『Next』(『超いんらん やればやるほどいい気持ち』の日高ゆりあは同一人物ですか?…という指摘。
ビックリしたね。考えてもいなかったから。
でも、そのあと、なるほどと思った。それは面白いと思った。ありだよ、あり。あのふたりの日高は同一人物なんだ。そうだったか…。いやァ…。奥深いね。実に面白い。
そんなこんなで、実に楽しい5時間だった。
このインタビューは、「INTRO」のサイトと、今創刊の準備をしてるという「映画時代」という雑誌の、その両方に出るとのこと。かなりの面白さだと思うので、要チェックのこと。


2008.4.13(月)

4月26日の第20回ピンク大賞に照準しぼって、大場一魅のCDを作ろうじゃないかという計画が進行していて、オレがその曲目選定、曲順、またライナー・ノーツを書くということで、大急ぎでライナーを書く。曲目、曲順はすでに1ヵ月くらい前に決めていた。
一魅がオレの38本目の映画『こんな、ふたり』で音楽家デビューして、かれこれ10年半。かかわった映画は、オレだけで60数本。森山、佐藤吏、田中、福ちゃんなども入れると、ゆうに80本は超える。一作品5曲作ったとしても、ざっと400曲超えてる勘定だ。CDにしたら、十枚組くらいのBOXセットだぜ。それはムリ。そこで考えた。一魅が映画の中で作った歌のCDにしたらどうかと。数えてみたら、オレの組で11曲。田中組で1曲、計12曲の歌を作り、歌っている。
よし、決まった。
タイトルは、『大場一魅 ぴんくのうた その1』だ。
ところが、一魅が言うには、1曲がどうしても出てこないという。じゃ仕方ない。11曲にするか。プラス、ヴォリューム出すためにインストルメンタルも5曲ほど入れよう…となった。
てなわけで、必死こいてライナー書いたのだった。


2008.4.14(月)

高円寺のバンブーで一魅と会い、CDの打ち合わせと、ライナー渡す。一読した一魅、「すごく面白い文章ですね。シナリオも書いて下さいよ」と言う。オレ「面白いだろ。でも、シナリオは才能ないから書けない」と答える。バンブーのリカちゃん、また葉っぱちゃんと居酒屋に場所移し、朝まで飲んでしまう。


2008.4.15(火)

『親友の妻』映倫初号。ほとんど寝ないで行ったので、自分の映画なのに、ついコックリ。
次回作は大沢佑香でよろしくと会社から言明される。ネタは先日見た『死神の精度』でどうかとなる。去年大沢には天使をやってもらったので、次は死神という、単純な思いつきだけどね。でも『死神の精度』よりは面白いものやれる自信ある。
日劇で映画2本見る。
『魔法にかけられて』。一部で評判いいので見たが、オレって生来のミュージカル嫌い、それに寝不足が重なって眠ってしまったよ。
『ヒットマン』。寝たおかげで、こちらはバッチリ見た。けど…。なんてつまらないの。トホホだよ。


2008.4.16(水)

吉祥寺MANDALA2での桜井明弘さんと小林正弘さんのジョイント・ライブ。(小林さん…?そう、あの小林さんです。ピンクファンには、サトウトシキ組脚本でおなじみであった、最近は監督業にせいを出している、あの小林さんだ)。
桜井さんがなぜにあの小林さんとジョイントやるかということについては、話せば長いので、各自調査。(一言だけ言うと、あの小林さんはかつてはフォークシンガーだったのですね。小林ヒロシという名の。)


2008.4.17(木)

渡辺護監督の新作『喪服の未亡人 ほしいの…』初号試写。
いや、スゴイ。護さん。スゴい。ここ10年20年の護組の作品では一番スゴイんじゃないかしら。
何がスゴイって、その気迫、演出術…つまり、全てってことですよ。
こういう作品を前にすると、いいとか悪いとか評価すること自体、とても無意味なことに思えてくる。
感じろ。その裂ぱくの気迫を。
酔え。「映画」そのものに。
渡辺護、健在なり。
いや、健在以上。
もうこうなったら、毎年1本は映画を撮って、オレたちに「映画」というものを与え、教え続けていって欲しい。
この映画こそ、正しい意味での「映画の教科書」だ。
昔、オレの役者時代、この監督にボコボコにされたことがある。一種、誇らしい気分だ。


2008.4.19(土)

五代と次回「死神もの」のプロット打ち合わせ。


2008.4.22(火)

次回「死神もの」プロット上がる。


2008.4.23(水)

高円寺ペンギンハウスで、バンブーのリカちゃんのライブ。


2008.4.24(木)

高円寺楽やで、渦ヨーコさんと墨之江ユキさんのライブ。この2人の歌唱を中心にしたパフォーマンス、その表現力、そして、2人のバックミュージシャンの音が好きなんです。そして、渦さんには、この人、役者やったら面白いんじゃないかなと思わせるパッション、渦があり興味引かれます。


2008.4.26(土)

第20回ピンク大賞。
20回! スゴイ! 新宿の小さなライブハウスでやった頃を思うと、実に感慨深いものがある。今や、あのゴージャスな新文芸坐の舞台で華やかなものである。まさに継続こそ力なり…だ。
その記念すべき20回目で、オレは15年振りとなる男優賞をゲットした。ありがたいことである。オレを出してくれた4本の映画との出会い、そしてそれを仕組んでくれた監督の皆さん、そしてオレを選んでくれた投票者の皆さんには心から感謝であります。
本当にありがとうございました。
また新人賞にオレの組デビューで共に3本ずつ出てくれた結城リナと大沢佑香が選ばれたということはマコトうれしいことだった。特に結城は、去年友だちの日高ゆりあが新人賞取った時、オレの腕にからみついて「カントク!来年は私ね!」と叫んでいた可愛いヤツだ。彼女の受賞はその意味でホッとしたね。ホント、よかった。
ところで来年の新人賞は友田真希さんで決まりということで、みなさん、よろしくです。ピンク大賞始まって以来の熟女の新人賞という実に楽しいではないか。
打ち上げ。監督賞作品賞の加藤義一、なかみつくん、また地方から来ていた人たち数人と朝の9時まで飲む。


2008.4.28(月)

地元府中のシネコンで『紀元前1万年』。シナリオひどすぎ。話がない。何もない。つまり、映画がない。


2008.4.30(水)

府中のシネコンで『NEXT』。
これもひどい。映画じゃない。ニコラス・ケイジはけっこう好きは俳優だけど、こんなのに出てていいのかね。


2008.5.1(水)

高円寺グッドマン。桜井明弘マンスリー・ライブ。なんと201回目! 91年からやってるということで、オレの監督デビューの年と同じ。お互いにつみかさねて、オレは『Next』で101本目。桜井さんは201回目。まさに、これこそ「Next」だ。


2008.5.4(日)

上野オークラで舞台挨拶。初の試みということで、3日から5日までの3日間で9人の監督と9人の女優がくるという空前のイベント。3日間とも満員だったということでなによりだ。やはり劇場のヤル気が客を呼ぶのだ。
上野オークラのヤル気には今後も期待が持てるし、オレも少しでも手伝いたいものである。
やはり何事も、ヤル気と根気、そして楽しむ精神、この3つにつきる。
打ち上げ。佐々木麻由子、中村勝則氏、鎌田氏、また地方から来ているピンクマニアの方々何人かと朝まで飲む。


2008.5.5(月)

珍しく熱が出てカゼを引いたと自覚する。こんな日は寝ていたいが、地元の隣町小金井のライブハウスで、「音楽、演劇、ダンス、パフォーマンスの曼荼羅的ユニット『煉獄サアカス』のライブがあるとあっては、行かねばなるまい。ひいきの渦ヨーコ、墨之江ユキもここのメンバーだ。
しかし熱には勝てない。ギッシリ満席がつらかった。もちろんビールも飲めない。つまり楽しむにはコンディションが悪すぎた。
知り合いもチラホラ見かけたが、終了するや、酒も飲めないし、残念ながら退散する。


2008.5.8(木)

二週間ほど前、オーピーに提出した「死神もの」のプロットだが、NGが思った以上に出た。ラストは主人公の死を暗示して終わるが、それはNG。とにかく老人は殺すな(そういえば16年前、エクセスの小松さんにも同じこと言われたのを思い出す。『レンタル家族』の時だった)。「死」とか「殺」という文字はNG。
そうか、そのとおりだ。やはりラストは明るく終わらないとな…。少し自分のアイデアに酔ってたようだ。ラスト、大きく変えた。老人はいきなり元気になる。そして、そのいきなり元気になるという点に全ての劇的なるものを張りめぐらせて…という具合に変えた。
はっきり言って、全然よくなった。
会社からもゴーサイン出る。


2008.5.9(金)

府中のシネコンで2本見る。
『相棒』。なかなか面白かったが、あの終わらせ方は反則だと思った。女弁護士がいきなり巨悪の告発をするのだが、そこには何の伏線もなく、つまりは、いきなりの告発に全ての劇的なるものが集約されていないので、そこには御都合主義的な唐突感しかなく、そこまでが快調だっただけに何とももったいない感じがしたのだ。惜しいね。
『フィクサー』。これは、はっきり言ってつまらん。ダメです。


2008.5.10(土)

深夜11時。新宿の深夜喫茶でPGの松島氏と会う。進めている「ピンク映画本」のオレへのインタビューのつづき。3時頃まで、4時間も話す。前回の分と合わせると、10時間以上も話してる。しかし、これでもまだ足りない。しかし、キリがない感じもしてきた。オレはいくらでも話したいが、そんな超ロングなページになるはずではないしね。オレも松島氏も悩みどころです。
インタビュー後は、女優の水原香菜恵がゴールデン街で始めた店「ガルシア」に初めて行ってみた。そこで5時くらいまで飲み、ラーメン食って帰宅する。


2008.5.11(日)

シアターグリーンで『夜明けに光をまとうもの』という芝居見る。
天然工房の森角が新たなプロジェクト立ち上げたようで、今回はその第一回公演。撮影の志賀ちゃん、女優の日高ゆりあと一緒。薫桜子さんも来てたね。
怪しげな精神病棟を舞台にした構成といい、ラストのいきなりのSF的展開といい、暗転を多用した場の多さといい(いつもの天然の芝居では、暗転はいっさいない。つまり時間は飛ばない)、いつもの天然テイストとは大きく異なる。
その実験精神はよしとする。
しかし、中身は、かなりキツいものがあった。
前半部の人物紹介、また病棟での日常生活描写のくだりまでは、くすぐりの笑いで何とかもったが、中盤からは眠気との戦いとなる。なぜなら、次なる展開がなかなか起こらないからだ。一言で言うと、ダレる。引っ張りすぎということだ。
そして、ラストの30年後には地球は滅亡するというオチ。
そこまでドラマの構造が煮詰まっていないのに…あれは乱暴というものだ。リアリティなさすぎ。
登場人物がヒロイックに悲壮感をあおり立てるほど、オレの気持はさめていくのだった。
役者陣の半数は天然勢。松田くんは相変わらず達者。オレの好きな元田牧子さんは、今回はさしたる見せ場なく淋しいねえ。
おどろいたのは、これが初舞台というAV嬢、範田紗々さん。とてもチャーミング。堂々たるデビューぶりです。彼女の知り合いだという日高にもいい刺激になったことだろう。


2008.5.12(月)

深町組初号。脚本、後藤大輔。もうひとつの地球を舞台にしたSF的趣向。友田真希が2シーンのみ出場。


2008.5.15(木)

少しずつ進めている「ピンク映画本」の件で、出版社側の編集者と打ち合わせ。
その後、新宿国際の前でポスター見ていると「監督!」の声。かわさきひろゆきだった。彼もポスターを見に来てオレと遭遇。笑っちゃうね。のちほど、ゴールデン街の水原の店「ガルシア」で会うことを約束していったん別れる。オレは映画。彼は芝居に行く。
ジョイシネマで『最高の人生の見つけ方』。
ここ10年くらい何見てもハズレがないジャック・ニコルソンだし。相手役はモーガン・フリーマンだし、ましてやあの内容だし(死を宣告された老人二人の話)、これは期待するよね。
期待しすぎた。何とも大味の出来具合でガックリしたのだった。


2008.5.16(金)

CS録画していた川島雄三作品『暖簾』見た。素晴らしかった。今まで見た川島作品の中で最高に面白い。森繁久彌が絶品。後半は20代の息子役と60代の父親役の二役を演じる。ワンフレームで二人の森繁が丁々発止の演技合戦をくりひろげる。素晴らしすぎる。調べてみると、この時の森繁は40代なかばの頃。役者として最も脂がのってた頃なのだろう。とにかくスゴい。必見です。


2008.5.17(土)

五代と「ピンク映画本」の「100本を語る」。やっと半分の50本くらいまで来たか。


2008.5.18(日)

「ピンク映画本」の取材。中村勝則氏と上野オークラの支配人にインタビューする。
その後、上野オークラに、日高ゆりあ、倖田李梨、音楽の大場一魅、桜井明弘氏など集合。公開中の『超いんらん やればやるほどいい気持』(『Next』)と『未亡人民宿』をみんなで見る。『Next』では、お客がじっと見ていてくれるのに感動。『未亡人』では、お客が笑ってくれるのに感動する。
見たあとは、日高、倖田とサプライズ的に舞台挨拶を敢行。10分程度の中味だったが、告示してなかったこともあって、ほとんどのお客が「得をした」と喜ぶ。挨拶後はロビーで即席のサイン会、撮影会となる。
その後、みんなと上野で飲む。こんなに受けるんだったら、次回の『親友の妻』の時もサプライズやろうぜと盛り上がる。(その時は、8月2日に行く可能性大)。


2008.5.19(月)

『ニャン2倶楽部』というエロ雑誌のピンク映画のコーナー用に切通理作氏の取材受ける。夕方6時開始。10時終了。またも4時間も語ってしまう。切通氏の切り口もまた独特で、オレも楽しく話させてもらった。


2008.5.20(火)

今日は取材する方。「ピンク映画本」用に中村勝則氏と共に、ピンク会の長老小川監督のお話を聞く。小川監督もまたよく話される方で、2時間の予定が4時間も語ってもらったのだった。これは、はっきり言って貴重です。
夜は府中のシネコンで『ミスト』見る。
エンディングが許せん! あれが反則だ。


2008.5.21(水)

ミニコミ「映画時代」創刊準備号出る。4月の半ば頃、「INTRO」という映画サイトの取材を受けたが、その時、雑誌も出す予定と言っていたが、それがいきなり出版されたというわけ。
一読。驚嘆。実に面白い。映画に対する編集者、ライターの想いがギッシリつまっている。全40数ページという短い雑誌だが、内容にはムダがなく、実に濃い。
その中でオレのインタビュー記事が14ページ出ている。自分のことながら、このインタビューはステキに面白い。
「映画時代」ぜひとも読んでみて下さい。発売後一日二日で品切れとなり、増刷につぐ増刷と、ミニコミ誌では異常な売れ行きとなっておるようです。


2008.5.22(木)

府中のシネコンで『隠し砦の三悪人』。つまらないとは思わないが、ヒロインとヒーローとの中途半端な恋愛模様に、オレは一気にさめてしまった。つまり、後半までもたない。


2008.5.26(月)

一昨年から恒例化しているアメ横の徳大寺に今年も行く。五代親子も、もちろん一緒。
徳大寺でのごきとうのあとは、これまた恒例化している浅草花屋敷で遊ぶ。
夜は五代と次回作・仮題『こち★てん』のホン直し。


2008.5.28(水)

「ピンク映画本」のための取材。インタビュアーは中村勝則氏。
まずは、オーピー映画制作担当の桜井氏。業界歴のわりには露出はほとんどしてない人なので、その分貴重なものになると思う。
次に、新東宝へ。営業部長の森氏と、監督デビューした福原氏を取材する。このお二人はそれなりに露出している方だが、中村氏の切り口に期待したい。


2008.5.30(金)

「おかしな監督映画祭」の来年度版へ向けての打ち合わせ。オレははっきり言って関係はないが、オレの音楽家・大場一魅、またお友達の白井りかさんが来年参加することになり、言い出したのがオレだったので一応顔を出す。


2008.5.31(土)

監督新人協会というところの交流会に、そのメンバーのかわさきひろゆきに誘われ顔を出す。中山節夫監督作品『あつい壁』を見る。ライ病患者とその家族を物語の中心においた差別という普遍的なテーマの作品。熱い映画だった。
来月の交流会のゲストとして、何か映画を上映してくれと言われる。『Next』をやるつもり。


2008.6.1(日)

舞台版『小鳥の水浴』顔合わせ。トリプル・キャストでやるとのことだが、オレの興味は、「日高ゆりあ」版しかない。
ホン読み。日高のひどさにガクゼンとなる。セリフを追うだけでせいいっぱい。いったいキミはこの日まで何をやってたんだ?!
その日高以上にひどいのが、相手役・フランキー役のMくん。ここまでセリフがまともに話せなくて、主役をやろうという神経がよく分からない。とにかく、活舌の訓練からやってくれってこと。はっきり言って、こんなんじゃ、2ヵ月後には間にあわんよ。
いったい、どうすんの、演出のかわさきくん?!


2008.6.3(火)

地元・府中のシネコンで『僕の彼女はサイボーグ』見る。普段なら、百パーセント見ないジャンルの映画だが、次回作(天使もので、ロボットも出てくる)の参考になるかと見に行く。
思ってたよりよかった。ヒロインの女のコがいい(TVは全く見ないオレには彼女の名前分からん)。ま、あんまり参考になるという感じではなかったけどね。


2008.6.4(水)

「静かに燃える情熱の火柱」桜井明弘さんが1年以上に渡って毎月やっていた、バーAriAでのラスト・ライブ。そう、AriAが閉店するんです。桜井さんのAriAでのライブでは、最高のお客の動員もあり、とてもいいライブでした。


2008.6.5(木)

最近ヒイキにしてる煉獄サアカスのライブが地元・国分寺のバーであり、行ったことは行ったのだが、次回作の主演女優の問題で心ここにあらず状態。しかも、すごい観客動員で、ライブを楽しむというにはちとつらい状況。そんなわけで、30分くらい見て帰ることにした。
前の日記でどこまで書いてるか忘れたが、次回作の主演女優問題で今はかなりせっぱつまっているのだ。
簡単に言うと、次回作は大沢佑香主演でとオーピーからも言われ、オレも事務所には4月中旬の段階でオファーして何の問題もないと思われたのだが、ここにきて、事務所サイドが大沢の出演に難色をしめしてきたのだ。
現場3日のとこを2日にしてもらえないかとね。
しかし、それはムリ。今回はヒロインは出づっぱりだし、3日ベタで来てもらわなくてはならないのだ。
結局は事務所とは平行線で、大沢をあきらめて、他の女優をさがさなくてはならないという状況に追い込まれているということね。
こんな時に、ライブ見物はやはりムリというものだった。


2008.6.6(金)

梅ヶ丘のセメントマッチ事務所にて、助監督・中川と作戦会議。中川が女のコの宣材を色々とかき集めてきてくれて、各事務所に連絡をとる。ひとつの事務所が色よい返事をしてくれ、さっそく週明けの10日に女のコと面接することになる。


2008.6.7(土)〜6.8(日)

毎年恒例の浜松・シネマハウス新映での舞台挨拶。
初日の舞台挨拶。2日目の浜松観光は例年どおり。
だが今年の舞台挨拶は近年にない、いい感じであった。その最たる理由はゲストの女優陣の顔ぶれにあったと思う。
今年の新人女優賞の結城リナ、来年は受賞確実と思える熟女女優・友田真希、そして去年の新人賞・日高ゆりあが駆けつけるとうゴーカ版。これは盛り上がるってもんです。

それにしても、いくつかの映画館の他、貸ビル、不動産など色々と手広く商売をやっていらっしゃる新映の社長が、「新映という確実にもうかっている劇場があるから、それを基盤に色々とやれるのです。ピンク映画が私の命綱です」とおっしゃるのを聞くと、なんとも複雑な気持ちになるのだ。


2008.6.10(火)

女のコ面接。次回作のヒロインは、若葉薫子嬢に決定。
クランクインは7月1日だ、オレにしたら、ギリギリのセーフって感じね。


2008.6.11(水)

次回作『こち★てん』印刷屋に入稿。一週間くらい前に決定稿上がっていたが、ヒロインが決まるまではと、入稿をおくらせていたのだ。
入稿後、その足で四谷のライブ・イン・マジック。桜井さんが出演するので見に行く。日高ゆりあもゲストで花をそえ、楽しませてくれた。
その後、ライブ・イン・マジックの上にあるチャクチャクへ移動。今川亜美さんのライブを見るためだ。知り合いのある方がごすいせんなんですよ。今川亜美さん。
よかったです。また見たい聞きたい。毎週水曜には、四谷のチャクチャクでライブやってるとのこと。また行こうと思う。


2008.6.13(金)

『こち★てん』印刷台本上がる。事務所で演出部打ち合わせ。