2007/4/10(火)〜12(木) オーピー作品『奪う女 中出しの誘惑』撮影。 初日。 朝7時半新宿集合。埼玉県の戸ヶ崎スタジオへと向かう。 まずは、スタジオ近くの川で2シーン。実質的には主演の春咲いつかの緊張ぶりが面白い。抱いてリラックスさせる。作品中のヘソというべき重要なシーンだ。いきなりそういうシーンからということで、これはやはり緊張するだろう。 橋の方へと移動してワンシーン。いじめられっ子・春咲と、いじめっ子大沢佑香の「いじめシーン」。大沢佑香、『続・昭和エロ浪漫』に続いてピンクは2本目。前作のおっとりした良家の子女一転しての成り上がり一家のお嬢役。ここはオレの方が大丈夫かと緊張したが、何のことはない、大沢、実に楽しげにいじめっ子を演じてくれて、ホッと一安心。やっぱ、このコ、いいわ。 スタジオに戻り、あとは一気に12シーン。終了目標、夜の10時。 大沢の母親役の吉原杏の芝居が気に入らず、多少の停滞はあったものの、あとは一気にテンポよく進行し、終了、ピッタリ10時。撤収11時。新宿には0時に到着し、目標達成。 この日は、春咲が、あるトリックを使って処女のフリをするという劇中のクライマックスひとつも撮ったが、なかなかうまくいったんじゃないかな。手応えあり。 2日目。 朝7時半新宿集合。 まずは、新宿近辺で2シーン。 北区へ移動。十条にある異様に長い階段を使ってワンシーン。 板橋の映画マニア(もちろんピンクマニアでもある)K氏のアパートへ移動。K氏の部屋を借りての撮影となる。終了目標、夜の7時。というか、夜の7時までには終わって下さいというK氏のお願いね。 春咲と結城レナが親しくなっていくシーン。その友情に亀裂が入るシーン。春咲が狂気におそわれるシーンなど計7シーン。 撤収、7時ちょっと過ぎ。ほぼ目標達成。 雨の中、阿佐ヶ谷のスターダストに向かう。しかしママから、「今日はお客さんがいつもよりなぜか多いのよ。だから今日はやめてくれないか」とのTELがくる。そのかわり、明日の朝ならどんなに早くてもいいよというので、明日の朝6時から借りるということになる。 雨のせいか、非常に寒い。みんなとラーメン食って解散となる。 最終日。 というわけで、早朝6時阿佐ヶ谷スターダスト集合。オレも長いことやってるけど、監督作で6時集合なんてあったかな?というくらい記憶にない。ま、もちろん何度かはあっただろうけどね。 7時すぎには終わって、高円寺方向へ向かう。東高円寺近辺で、オープンを4シーン。 昼前に東高円寺のKスタジオに入る。ここからがすごい。なんと17シーンもあるのだ。スタジオの料金のこともあり、夜の11時までには終わらせたいが、それはムリだろう。なんとか1時までには終わりたい。 狂気の春咲が、結城リナをジワジワと追いつめていくシーン。台本にして8ページもある劇中最大のクライマックス・シーン。しかも昼のシーン。太陽のある夕方5時までの時間との戦いとなる。さて、うまくいったかどうか…(いったと思う、オレはね)。見て下さい。 夜になり、ナイト・シーンが8シーン。そのうち3シーンがポスター的には主役の結城レナのからみ。ああ、フィルムがない。 普段オレは、Hシーン、短いヤツで、フィルム1本ど(約4分)、長いヤツで、フィルム2本ほど(約8分)という感じでやっているのだが、最後のHシーン3つを前にして、なんと、フィルム1本弱しか残ってないではないか。どう考えても、主役だし、ワンがらみにつき1本、3がらみなので3本は歩問いし、そのくらい回さないと(営業的にも)かなりまずいことになる。以前のオレだと(1年前くらいまでかな)あせりまくってフィルム調達したもんだが、最近はなぜかなきゃないでいいじゃんと思うようになってきた。だって、フィルムを何とか調達して回せば、その分、尺が伸びる。つまり、カットする尺が増えるというわけで、あのカットするバカらしさ、つらさを考えると、わざわざ長くすることないじゃんと、やっと思えるようになってきたということね。監督16年、100本近くやって、やっとその境地にたどり着いたよ。 そんなわけで、1本で3がらみ撮りました。2がらみを100フィートづつ。あとひとつを200フィートってとこね。 終了1時。撤収1時半てとこか。 世田谷のセメントマッチ事務所へ移動。タイトル撮り等をして、完全終了。 明け方5時頃まで、スタッフと酒、コーヒーでよもや話。解散。オレはそのまま事務所泊となったのだった。 2007/4/14(土) 第19回ピンク大賞! 池袋・新文芸坐。 オレは8年ぶりに監督賞受賞。 ズームアップ映画祭以来数えると、オレは俳優で4回、監督で2回の計6回受賞しているのだが、今回の受賞ほど嬉しいことは、かつてなかったね。長州力じゃないけど、「オレの人生にも一度くらい、いいことがあってもいいだろ」って心境です。マジ。 なぜにこれほど嬉しいのだろう。考えてみると、ひとつは、場所の魅力かな。あの、新文芸坐というゴージャスな空間、そしてあの満員の客席。こんな誇らしいことないよね。 次に、冨士フィルムからの賞品ね。個人賞全員に渡されるデジカメだけでもすごいのに、監督賞には、プラス、フィルムが20本ついてくるのだ。望外の喜びです。報映産業の石井さんには、ただただ感謝です。 ところで、来年は、20回目となるのだね。何か特別なイベント考えない? ねえ、林田くん(特別賞は、林田くん以外には考えられないです。私には)。 そうだ、この日は『奪う女』の編集だったのだ。夕方終わらせて、池袋まで駆けつけたのだった。 それにしても、編集してたこと忘れるほどだもんね、それほど、今年のピンク大賞は、オレにとって、インパクト大であったということです。 日高ゆりあ、春咲いつかの新人女優賞W受賞も嬉しかった。来年は、あの2人、女優賞取って欲しいな。 2007/4/16(月) オールラッシュ。 尺、68分19秒だった。61分以内ということで、7分20秒カットしなくてはならない。こういうことだよ。フィルム1本でも調達してたら、10分以上オーバーしてたということだ。 再編集。7分12秒切る。61分7秒となる。あと8秒だ。ここだけの話だけど、このくらいだと、61分以内ですと、とぼけて納品しちゃうこと多いけどね。 夜。吉祥寺MANDALA−2にて桜井明弘プロデュースによる高田渡追悼イベント「今宵あの人を思う」に行く。 そういえば、今回現場終わったら翌日いきなりカゼ引いてんだよね。去年の12月から毎月撮影してきて、その間、カゼひとつひかなかったのに、5ヶ月連続の、その5本目が終わった瞬間、カゼになった。人間の精神と肉体のメカニズムってすごいもんだ。 ところが、ピンク大賞も打ち上げで徹夜で飲んだりしたので、カゼがひどくなった。 そんなわけで、せっかくのイベントだけど、そんなに楽しめなかったというバカな話。 やはり桜井さんにも歌って欲しいかったなァ…。 2007/4/17(火) アフレコ。終了、夜10時半。 今回の作品、女のコが3人とも素晴らしいね。結城リナ、大沢佑香は新人女優賞狙える位置にいる。そして、春咲いつか。彼女は今回ホント頑張った。来年は女優賞いくんじゃないの?って感じだよ。作品が評価されれば確実だろう。こうなったら取って欲しいね。 2007/4/22(日) ダビング。終了、夜11時。今回も一魅の音楽に乗って快調に仕上がる。飲み会。 さびしい。モーレツにさびしくなる。5ヶ月連続で撮ってきて、ここ半年は遊ぶヒマも余裕もなかったが、今回でいったんとぎれる。とりあえずやることない。さびしい。いきなりさびしいもんだ…なんてすごいぜいたくなこと言ってるな。ものすごいラッキーなことだったよね。5本も一気にやれたなんてね。しかもその間、2本も主役してるしね。ひとつの絶頂期でした。ありがたいね。 2007/4/24(火) 久しぶりに浅草は世界館に行く。竹洞組の新作『不倫同窓会』と、オレの10年ぶりくらいの主演作『ふしだら慕情』(荒木太郎監督)を見るためだ。 荒木組。自分であれだけ出てるとよく分からない。見た人の意見を聞きたいと思います。 久しぶりの世界館だけど、やはりいいねここ。スクリーンも音もいいです。新作2本見れるし、料金は安いし(3本だと1200円、ラスト2本だと、千円)、ピンクは世界館で見よう!です。 場内でピンクマニアのYくんと会う。軽く飲みに行く。Yくんも言ってたな。最近は世界館でよく見てますって。 2007/4/26(木) 『奪う女 中出しの誘惑』初号試写。 かなり面白いんじゃないかな。うまくいったと思います。 2007/4/27(金) 映倫試写。 オレの99本目となる次回作。6月クランクインと決まる。 2007/4/28(土) 太郎ちゃんの『ふしだら慕情』のイベント。 ロケをした名古屋の南映での公開に合わせて、本日はその舞台挨拶。出席者は、荒木監督、脚本の吉行由実嬢出演の平沢里菜子、淡島小鞠、そしてオレ。 朝5時半、つつじヶ丘集合。オレと小鞠嬢、そして太郎ちゃんと3人で太郎車に乗り込み名古屋へ向かう。 昼過ぎ、現地着。 舞台挨拶は午後の2時と5時半の2回。 時間は15分づつという、異例の短さ。 でも、なかなかいい感じではあったな。 終了後は、南映社長の接待で食事会。 その後は映画館へもどり、太郎ちゃんたちと午前4時頃まで飲んでいたのだった。 寝る場所? もちろんロケの時世話になった映写室横の小部屋さ。まさに、映画の胎内にもどってきたかのような感じ。コーフクに包まれ眠る。 今回のこと、すべて太郎ちゃんに感謝です。 2007/4/29(日) 昼頃まで寝てた。映写機の音に目をさます。この快感。「映画の胎内」で。 太郎ちゃん、小鞠嬢と昼食。その後、東京へもどる太郎ちゃんたちと別れ、オレは一人、日の暮れるまで、撮影で行ったロケ地をめぐる。やわらかい日の光に包まれ、何というコーフク、快感であることか。 夜。オレのモーレツなファンである名古屋のつぐちくんと会う。 酒、酒、酒…。呑む、呑む、呑む…。 朝の7時頃まで呑んだかな。 つぐちくんのマンションに泊まらせてもらう。つぐちくんは、近所に住む彼女のマンションに行く。 つぐちくん…名古屋に住む強力な映画マニア。『待ち濡れた映画』というイベントを企画していて、これまでに3度の上映会をしている。この夏、ついにオレの上映会をするということになった。 2007/4/30(月) 昼過ぎ起きる。つぐちくんの自転車を借りて、近所の繁華街をめぐる。 夜。つぐちくんと会い、また飲む。 名古屋の居酒屋のつまみは実にうまい。 もっと飲み食いしたかったが、そうもいかない。またの再会を約束し、夜遅い新幹線にのり帰京したのだった。 I LOVE NAGOYA! 名古屋がさらに好きになった3日間だった。 2007/5/1(火) 6月クランクインの次回作のスケジュール押さえ、メインの役者押さえなどをテキパキとこなす。 2007/5/3(水) 5ヶ月連続撮影、ピンク大賞、名古屋行きなど、すべて終わって急激にホッとしたせいか、いきなりカゼのような熱が出てきてダウン。 2007/5/4(金) 熱があってつらかったけど、雨の中、吉祥寺マンダラ2での桜井明弘さんライブに行く。 オレの体調悪すぎて…それにつきる。 2007/5/5(土) 後藤大輔監督に第一子が誕生したのを祝って、有志で飲み会。 ついにオレ、一滴の酒を。まゆ子がマジで心配してくれたよ。 2007/5/8(火) 深町組初号。 4日ぶりに酒を飲む。回復した。 2007/5/10(木) 久々に上野オークラで映画。 監督作としては新作の『続・昭和エロ浪漫』『性欲診察 白衣のままで』の2本に加えて、なんと15年ほど前に出演した佐藤寿保監督の『剃毛縄奴隷』もプラスした、オレにしてみたらおトクな三本立。 桜井さん、Dさん、Jさんなども来てくれていて、映画のあとは上野のガード下で飲みました。 2007/5/11(金)〜12(土) 脚本の五代と次回作の企画立ち上げの打ち合わせ。 2007/5/14(月)〜15(火) スタッフ仲間と伊豆の海・温泉で遊ぶ。 2007/5/17(木) 松江哲明さんというドキュメンタリーの監督の取材を受ける。なんでも林由美香のドキュメントを手がけているということで、その取材ね。 ま、それはともかく、松江くんて、とてもナイスな青年でね、オレはいたく気に入ってしまい、話もはずんだよ。オレ、そのあと、やぼ用があって、仕方なくお別れしたのだが、ほんとはもっとお話したかったな…。 2007/5/21(金) 新宿国際で3本立て。オレの監督作1本と深町組・橋口組の旧作2本(ともに主演してる)。 新宿国際のあの空気感の中で見ると、深町組の映画が一番面白く見れるのだった。 2007/5/23(水) 「池島ゆたか本」を出すという話がとあるところからふってきて、今日は、編集プロダクションの社長、ライターの人、オレとで、出版社となる会社へもろもろの打ち合わせに行く。 打ち合わせ後は、出版社社長の接待で飲みとなる。さて、どうなることかとし思うが、とりあえずは好感触。 2007/5/26(土) 劇団玉の湯の芝居見る。 2007/5/27(日) 三軒茶屋シネマ。『武士の一分』見る。 2007/5/28(月) 上野の徳大寺。御祈とうしてもらう。 浅草花やしきで五代の息子・つぶらと遊ぶ。 2007/5/29(火) オーピーの次回作、初稿上がる(脚本・五代)。 2007/6/1(金) 五代とホンの直し。 2007/6/3(日) オーピー次回作、第2稿上がる(仮題『天使の教室』)。 2007/6/4(月) 次回作のスケジュールをやりくりしてるのだが、いつもの3日でやると、確実に赤字になるのが見えてきた。群像劇だし、かなり大変になるのは分かっているけど、ここは、2日でやるしかないと決心する。 2007/6/6(水) 『天使の教室』決定稿上がる。 キャスティングがすごい。女優陣は、大沢佑香、結城リナ、春咲いつか。その他、男優陣は9人。エキストラは十数人。群像劇なのです。 2007/6/8(金) 印刷台本上がる。演出部打ち合わせ。 2007/6/9(土)〜10(日) 毎年恒例になった浜松・シネマハウス新映での舞台挨拶。今年のゲスト女優は大沢佑香、そして、風間今日子。 今年で8年目とのこと。これたけやってると、お客との関係も、かなりアットホームなものとなり、今年も楽しい2日間となったのだった。 シネマハウス新映がある限り、ピンク映画は不滅だと思いたいし、オレもこうなったら永遠に毎年浜松に行きたいものだ。 2007/6/12(火) ロケハン。 10時集合。18時終了。 公開タイトル決まる。 『痴女教師 またがり飲む』。 2007/6/15(金) 東高円寺周辺の気になる場所を、一人ロケハン。 暗くなって、ロケハン終了。 高円寺グッドマン。桜井明弘マンスリー・ライブ。しみじみといいライブであった。いつもの一句。一度あなたにも聞いて欲しい。静かに燃え続ける情熱の火柱を見よ!だよ。 2007/6/19(火) コンテ打ち合わせ。イン・セメントマッチ事務所。 終了後は、女優の衣裳合わせ。春咲いつか、大沢佑香。結城リナは結局来れず。 2007/6/24(日)〜25(月) オーピー作品『痴女教師 またがり飲む』撮影。今回はなんと2日撮り。予算を組んでみたら、普段の3日でやると、どうやっても20万くらいの赤字が出ることが判明(ここで言う赤字とは、自分のギャラは出ないだけではなく、20万持ち出さなくてはいけないということです)。そこで、集団シーン多いし、オープンもそれなりにあるので、大変になるのは分かっているけど、2日でやることを決意。 今年はすでに新東宝でやった2本を2日でやっているけど、あの時は、最初から2日でやるということで、企画から2日用のを考えたというわけね。でも、今回は普通に3日でやるつもりでいたので、企画も脚本も3日用のものなんですね。それをムリクリ2日にするということです。かなり大変。勝負です。 初日。 朝6時、東高円寺の某公園前に集合。 まずは某小学校の校庭を使って2シーン。校庭バックに2シーン。学校実景いっぱつ。 公園でラストの長いシーン。終了正午。 新宿へ移動。西口公園で1シーン。 スタジオへ入る。抜弁天の田中スタジオ。通称教室セット。 まずは教室での集団シーンを4つ。とりあえず、15人もいるエキストラのシーンを終わらせないことには落ちつけない。 教室でのからみシーン、3パツ。 職員室のシーン、2つ。 副校長室のシーン、2つ。 最後に外に出て、オープンをいっぱつ。 終了、朝の4時になっていた。もう明るくなってきている。なんと、22時間ノン・ストップで駆け抜けた。途中、助監督の小川が応援に来てくれたのがうれしかった。明日も来てくれるとのこと。 2日目(最終日)。 午前10時新宿集合。 前日行った東高円寺の某公園脇の道で1シーン。方南町へ移動。川沿いの道で2シーン。JR中野駅そばの陸橋で1シーン。 スタジオへ入る。前日と同じく抜弁天の田中スタジオ。通称病室セット。 ベランダを使って1シーン。野村貴浩と春咲いつかのバトル。2人ともうまい。見応えあるよ。 マンション・セットでからみ。 ホテルを作って、からみ。2シーン。 保健室のシーン。からみ入れて4シーン。 終了深夜1時。 さらに、天空のシーン。タイトル撮り、ビデオ素材撮りなどをこなしていく。 すべて終了、朝の5時。撤収6時。 2日間、走り続け、駆け抜けた。 大変だったが、大いに楽しい2日間でもあった。勝負に勝った充実感あり。 2007/6/27(水) 上野オークラで主演作・山崎組『社長秘書 巨乳セクハラ狩り』見る。 2回も見てしまった。1回目は、ミクシーで知り合ったO・M嬢と。彼女にとっては初ピンクであった。終了後、上野公園でビール。そうそう、彼女の他にも、日高ゆりあマニアの男性陣3人もいた。途中から日高ゆりあも参加。O・M嬢と別れ、今度は日高とまた映画を見に行く。これで2回目ね。 しかし、面白いよね、この映画。 荒木組『ふしだら慕情』の何もしない演技と対極にあるのがこの映画の演技。やれることは全て、出しおしみなく出しつくしたよ、オレは。使ってくれた山崎さんにはただただ感謝。オレにとって、忘れられない映画がまたひとつ増えた。 2007/6/28(木) 桜井明弘ライブ・イン・高円寺アリア。 2007/6/29(金) 編集。67分強。6分以上切らんとね。 2007/7/2(月) オールラッシュ。ラッシュ後の再編集で一気に61分25秒まで持っていく。あと30秒だ。 2007/7/3(火) アフレコ。 2007/7/6(金) 三茶の中央で映画。『13/ザメッティ』と『あるいは裏切りという名の犬』。2本とも面白かった。『13』は、大金を賭けた殺人ゲームをロシアン・ルーレットでやるという何とも悪趣味になりかねない映画であったが、そのモノクロの映像と相まって、キーンと張りつめた緊張感がたまらん映画でもあった。 2007/7/8(日) ダビング。 大沢佑香はカレンで美人。結城リナはカッコいい。春咲いつかはまたもやの快演。男優陣もそれぞれの個性を発揮して、言うことないね、オレ的には。 2007/7/10(火) 深町組初号。後藤大輔脚本によるチャーミングなユーレイ話を、深町監督が楽しそうに撮っているのが、オレ的にはうれしい映画。 2007/7/11(水) 『痴女教師 またがり飲む』初号試写。 去年の12月からだと、6本連続の撮影が終了した。今は、とにかくホッとした。しばらくすると、寂しくなるんだろうな。またしばらくすると、日常に流され、面白おかしく日常は過ごし、再びこの戦いの場にもどるのがつらくなってくるんだろうな。 映画を撮る。これほど楽しいことは世の中にないのだが、これほどいやなこともまたないと言えるのだ。一体どっちなんだ?! どっちもホント。『マクベス』の魔女のセリフじゃないけど、「美しいは、汚い。楽しいは、つらい」なのだよ。 2007/7/13(金) 映倫試写。 次回作、9月下旬クランクイン。 注文。フィルム・ノワールのような、ハード・ボイルド小説のような、犯罪物。 オレ、その手は好きだから、「やる」と言ってしまったけど、オーピーのくくりである「殺人シーンはなし」「血が出るのもダメ」を思うと、うーん、これはちょっと難しいね。前作の『奪う女』は、その辺、うまくさけてやれたけど、いつもいつもああいう風にやれるわけではないしね。うん。これは難しい。 2007/7/16(月) 「池島ゆたか本」に関する打ち合わせ。 編プロ社長のY氏、五代暁子、そしてオレ。 五代がこの企画に参入してから、企画の内容が大きく変わってきた。 最初は、池島ゆたか監督100本記念の本、つまり、池島ゆたかストーリー的な内容で考えられていたのだが、五代が参入してからは、「そんなもんは売れませんよ。もっとピンク映画全体を、女性も手に取りやすいような体裁を考えなくては…」となり、この日の打ち合わせとなる。 こうなると、オレも意見はある。「池島ゆたか本」でなくなるのなら、「オール・アバウト・ピンク映画」にしよう、したいというのがオレの意見。この本一冊覗けば、ピンク映画の全てが見えてくるかのような本。具体的には年表を充実したいね。「PG」にも年表出てるけど、例えばアレをベースに、脚注を充実させ、作品、人物のデータ、批評などを押し込んでいく。極端に言えば、一冊まるごと年表本みたいなね。1962年の『肉体の市場』(小林悟監督)から45年になるピンクの歴史を総括するというか、丸ごと一冊にとじ込めるというか、オレはそういう本を作りたい。 というのは極論であって、実際には、年表を中心に、女優たちの座談会あり(世代的に分けてね)、監督たちのインタビューあり、そして出来るだけ多くのスタッフ、キャストのコメント、また現場取材もありと…ま、色々と欲望はふくらみます。 打ち合わせ後は、久々に小便横丁、そして高円寺バンブー、大将と朝までコースになってしまったのだった。 |