2007/2/11(日) 新東宝プロデューサー福ちゃんと打ち合わせ。3月作品の件。 実は3日に初稿上がっていた。しかしそのホンにどうにも乗り切れずにいたところ、福ちゃんからも「どうなんでしょう?」とのTELがあり、とりあえず会いましょうということになったというわけ。 2時間も話すうちに実にグッドなアイデアが浮かんできた。次回作は「ナースもの」というくくりがあるのだが、ナースに対する患者の男たちの妄想や欲望をそのままゴチャ混ぜにしたような…。おっ、ブニュエルですね。そうブニュエルだよ。欲望のあいまいな対象だよ。 一気にモチベーションあがり、キャスティングまで考えてしまう。男の患者は3人。一人は高校教師でなかみつせいじ。一人は小柄な弁護士で銀治。もう一人は引きこもりのオタク青年で誰か。そして老医者に牧村耕次。 普段はなかなかこういう作り手だけが面白がってしまいがちな企画が通ることはないだけに、ある意味ラッキー。何といっても会社側のプロデューサーと一緒に考えたアイデアだもんね。 2007/2/12(月) オーピー作品『続・昭和エロ浪漫 一夜のよろめき』ダビング。 またもや大場一魅の音楽に乗せられ、終了夜11時。さっそく飲み会となる。中村さん、三千盛そして越乃寒椿と大盤振る舞い。 ここのところの慢性的な疲れとうまい酒にしとど酔う。夜中の3時頃ヘロヘロになって梅ヶ丘の事務所までタクシーで引きあげる。 と、なんということ、ケータイがない! ガーン! 2007/2/13(火) ケータイがないと途方にくれる。そんなわけでさっそく新しいケータイを購入。 せっかくまたもや傑作を撮ったっていうのに、その余韻に浸る暇も無かったぜ。 2007/2/14(水) 来週クランクインする山崎組の打ち合わせ。なんと、荒木組に続いての主演だ。突然の狂い咲きとも思うが、別に役者をやめたわけではないし、太郎ちゃんも山崎さんも非常にオレのこと分かっていらっしゃる方なので、たまたまタイミングが重なっただけなのでしょう。 それにしても、役者の魂がうずく。はっきり言って、とても、うれしいのだ。 五代と、「ブニュエルもの」の打ち合わせ。クランクインは3月11日。もう1ヵ月もないのだ。2月は特に短いしなァ…。正確にはあと三週間とちょっとしかない。 2007/2/15(木) 『続・昭和エロ浪漫 一夜のよろめき』初号試写。 予想以上にいい出来だ…と思った。あ、今回のヤツ、完全に前作の続編です。数年後の東京オリンピックの年という設定。娘・明子(春咲いつか)には子供も産まれ、息子・茂は社会人になっている。そして前作で息子の恋人だった日高ゆりあも社会人になっているが、就職した会社の上司が、茂の父親であるなかみつくんであった…。見て下さい。ゴールデンウィーク公開です。よろしく。 2007/2/16(金) 新東宝・仮題『欲望のめいわくな対象』の初稿上がる。一昨日、打ち合わせしたばかり、かつ、昨日は打ち上げでしとど酔っていた五代暁子であったが、翌日にはさっそく初稿上げるというこの早業ぶり。その筆力たるやおそるべしだ。狙い通りのブニュエル・タッチになっている。これでいけるだろう。 それにしても昨日の作品はよかった。志賀ちゃんの映像、一魅の音楽、役者の頑張り等々うまくいった要素は色々あるが、オレの最大の納得は、ほんの数シーンしか出ない役にもキチンと光が当てられていて、その人物としてそこ存在しているということが今回は出来たということにある。なかなかいつもいつもこうはいかないのだ。 2007/2/18(日) 久しぶりに映画館に行く。今年始めてか。三軒茶屋中央。『ゆれる』、『暗いところで待ち合わせ』見る。 二本ともに見応えあった。特に『ゆれる』の中盤からは繊細かつ力強い演出でグングン迫ってくる。『暗いところで待ち合わせ』は初めて乙一の原作を読んだ数年前に、オレも映画化を夢見たものだ。以後大ファンになり、彼の作品、文庫化されているものは全部読んでる。少しくやしい。 2007/2/19(月) ブニュエル研究。3本見る。ずっと以前に見た『忘れられた人々』。初めて見る『銀河』、『スサーナ』の3本。 『銀河』。さっぱり分からん。『忘れられた人々』。今見てもすごい作品だ。主人公の少年の母親の助平な存在感はすごい。『スサーナ』も同じくメキシコ時代の映画だが、面白く見れた。 2007/2/20(火) 『続・昭和エロ浪漫 一夜のよろめき』映倫試写。はっきり言って会社からは大絶賛。内容的にもさることながら、マドンナ役・映画初出演の大沢佑香くんの評判のいいこと。 で、次回作だが、3月にやらんかとのオファー受けるも、3月は新東宝作品がすでに決まっているので、4月にスライドしてもらう。 これでオレの撮影連続記録が今までの3ヶ月から5ヶ月連続になること決定。この御時世になんたる幸せ者であることか。 企画だが、久々に好きなものやって下さいと言われる。となると…久しぶりにサスペンス的なものをやりたくなるね。 2007/2/21(水) 山崎組出演。初日。 終了、深夜0時を少し回る。現場、楽しかった。今日のオレ、全20シーンの全てに出ていて休む間もなし。文字通り出ずっぱり。疲れた。でも、この疲労感、充足感がたまらないのだ。ほんとオレって現場大好き人間なんだな。 2007/2/22(木) 山崎組。最終日。 徹夜となる。終了朝5時。 荒木組の押さえた芝居とはまったく逆にはじけきった芝居のオンパレード。役者としてやりきった充足感あり。実に楽しかった。 結局、映画の俳優って、監督の手の平の上で遊んでいると思える時が、一番楽しい時なんだろうね。ま、オレの場合だけどね。 2007/2/23(金) 夕方4時まで眠る。 脚本家の五代と打ち合わせ。新東宝3月作品『欲望のめいわくな対象』の直しと、大蔵4月作品の企画・プロット作り。 2007/2/24(土) 新東宝『欲望のめいわくな対象』決定稿上がる。 2007/2/25(日) 新東宝作品、入稿。 その次回作に、久しぶりに出演する銀治が今芝居をやっている。見に行く。劇団新公演『ハルマゲドンを駆ける!』。あのオーム真理教の地下鉄サリン事件に材を取った芝居だった。こういうネタって、下手するとどうにもチープで芝居にならない場合が往々にしてあるが、この舞台は脚本演出役者たちの力業で押し切った。かなり面白く見れたのだ。役者はみんなよく訓練されていて気持ちいい。中でも特に刑事役をやったベテラン俳優氏がすばらしかった。「役者は声だ」と常々思っているオレだが、そのことを再認識させられるほどの声の魅力といい、その動きの軽みといい、この人いいわ。 わが銀治くんは、ンー、残念ながらダメだね。セリフはすべるし、役に対する工夫がない。もっと面白く出来るじゃないのよ、と見ていてイライラ。次回作では、たった2日の撮影だけど、銀治くんには、オレのスタイルとことん教えようと思う。 2007/2/26(月) 印刷台本上がる。一応の決定台本なのだが、忙しい最中仕上げていることもあって、今二つくらいすっきりしない。新東宝福ちゃんと打ち合わせ。福ちやんの方から具体的な直しのアイデアたんと出てくる。福ちゃん、ノリノリだよ。いや、面白くなるでしょう。 2007/2/27(火) 山崎組アフレコ。ほぼ全シーン出ているオレは、朝の9時から夜の10時すぎまでマイクの前に立ちっぱなしのノンストップ。狂人役で絶叫し続けの役。パワーとテンションの高さが必要な役だが、乗り切った。やりきった。前回の荒木組といい、改めて役者としてのオレに自信がよみがえった。 終了後の飲み会。午前3時までスタジオの技師中村さん、助監督2人ともガンガンに飲み続ける。そのままオレはスタジオに泊まる。 新東宝『欲望のめいわくな対象』ロケハン。 朝8時現地集合。起きたら8時!あわててタクシーつかまえて現地へ直行。(実はロケハンの場所、シネキャビンからタクシーでワンメーターの距離なんだよね。そういうことでスタジオに泊まったってわけね。) 今回のロケハン、抜弁天のTスタジオの2Fと3Fを見るだけ。2Fの病院、待合室、マンションを見、3Fの事務室、マンション、教室を見るのみ。オープンも全て近場でかたずける方針。 10時前に終了。近くのマックで朝食しながら打ち合わせ。 しかしオレの頭は全く機能しない。眠っている状態。オレのみ打ち合わせにならない。昨日のアフレコに全ての生気、パワーを吸い取られてしまっている。それほどの役であったということだ。仕方ない。こういうこともあるさ。それにしても、次回作のロケハンがこれだけですんでホントよかったよ。あのスタジオに関しては、AV時代から何十回となく使っているので、とてもなじんだ空間だし、そんなに神経質にならないですむからね。 2007/3/1(木) 深夜、FAXが届く。今頃何? 見ると、「監督賞 池島ゆたか」とかいう文字が見える。大蔵映画の監督賞の案内かとフト思う。でも大蔵から深夜FAXが来るはずないよなと思い直し、よく見てみると…。! なんとピンク大賞の監督賞が決まったという、PGの林田くんからのFAXであったのだ! ビックリした。だって、オレはもこの賞を取ることはないと思っていたからね。 8年ぶりだ。8年前は、ベストテン1位をふくむ4本がベストテンに入り、文句なしの監督賞だったと思う。 もう二度とあんなことはないだろう。だから二度と取ることはないと思っていた。 取りあえず、新人女優賞をゲットした日高ゆりあと春咲いつかにメールを送る。即効二人から相ついでTELがくる。2人の喜びの声を聞くうちに、オレの中でも歓びがこみ上げてきたのだった。 日高は圧倒的な得票数だった。初めてオレの組に出演した『昭和エロ浪漫』の時から、このコはいくんじゃないかと思い、『ホスト狂い』がダメ押しの一作になったとは思っていたが、フタをあけるまでは分からない。だから、ホッとしたといったところ。なんせ、お前は絶対取れると言い続けていただけにね。 春咲はオレにとって予期せぬ受賞だった。彼女も『昭和エロ浪漫』からの付き合いだが、完全な主役が一本もないし、地味系キャラだし、新人賞いくなんて思ってもいなかったというのが正直なところ。そこは本人もそう思っていたようで、オレのメールで喜びが炸裂したね。TELの間中泣きっぱなしでね。ホント、よかったよ。 そうそう、新人監督賞の田中にも留守電入れておいたよ。明日の佐藤吏組の初号で会うけど、ヤツに会うのも楽しみだよ。 ともあれ、ぼくらに投票してくれたみなさん、ホントありがとうございます。 そして、オレを支えてくれているスタッフ、キャストのみんな、ホントありがとう! 2007/3/2(金) 佐藤吏組の初号『奴隷』見る。いつもどおりリキは入ってるんだけどね。でも、前2作ほどにはオレには届いてこなかった。ま、本人には色々と言ったので、いいか。 初号後は、新東宝、福ちゃんと次回作のホン直しの打ち合わせ。これで決まった。面白くなるぞ。 そのあとは、佐藤組打ち上げに顔を出す。 最終電車で帰宅。 2007/3/4(日) 役者リハーサル。今回のヒロイン役の結城リナと初めて会う。個性的で魅力あり。年のわりに(21才)大人で落ち着いてる。もちろんカワイイ。キレイだ。ホッとする。日高ゆりあ以来、バンビプロからの6人目の女のコだけど、ホントはずれなし。ありがたいことだ。バンビプロには感謝感謝。 リハーサル後は飲み会。結城リナ、銀治、福ちゃんと飲む。最後は同じ国分寺族の銀治と国分寺駅前の居酒屋で飲み、深夜3時お開き。 2007/3/5(月) 『欲望のめいわくな対象』の公開タイトル決まる。『性欲診察 白衣のままで』だ。中味そのまんまって感じで、いいんじゃないの。 大蔵4月作品『拾う女』初稿上がる。面白い。いける。 2007/3/6(火) 終日コンテ。合間を抜ってブニュエル研究。 『エル』という52年メキシコ時代の作品にぶっ飛ぶ。偏執的な狂気をこれほどリアルに、まさに偏執的に描いた映画があっただろうか? 同じくメキシコ時代の『昇天峠』の奇妙な味わい。 そして、後期の作品群、『欲望のあいまいな対象』『自由の幻想』『ブルジョワジーの〜』のしたたかさ。もはや物語ることなどには何の興味も示さない、というか、放棄してるその徹底ぶりのすごみ。ブニュエルなら何をやっても許されるのだよ。 2007/3/7(水) 撮影の志賀ちゃん、演出部と最終的なコンテ打ち合わせ。今回の「ブニュエルごっこ」さて、どうなるか? クランクイン、11日。 2007/3/9(金) 山崎組初号。11日クランクインのオレの組の準備はとりあえず全て終わった。あとは飲むぞ!って感じね。 荒木組の引いた芝居に対して、今回はガンガンに押す芝居だった。二作合わせると、「役者池島ゆたか大全集」って感じです。しかし、オレもいきなりの狂い咲きだよなあ…。 5月頃公開予定。ぜひともオレの狂乱の芝居見て欲しいものです。 2007/3/11(日)〜12(月) 新東宝作品『性欲診察 白衣のままで』撮影。1月にやった『婚前乱交 花嫁は牝になる』に続いての2日撮り。オレとしては 本目の2日撮り作品となる。(ちなみに今作でピンク97本目。もう100本目の前だ!)。 今回は内容結構てんこ盛りなので大変そう。でも移動がない分、その点ラク(初日と2日目、同じビルのフロア違いなのだ)。ま、こうでもないと、2日でやるなんてムリなんだけどね。 初日。 いつものように朝7時半。新宿西口スバルビル前集合。抜弁天のTスタジオへ。今日はTスタジオの3Fの病院セットを一日借りている。 今回の使用予定のフィルム本数、17本(いつもの3日撮りの時は19本)。からみが多いので足りなくなるおそれもあるが、2日なのだ。いいだろう、17本で。 本日の出演者。女優陣。初出演の結城リナ。3回目の星沢マリ。男優陣。なかみつせいじ、牧村耕次の両ベテランに、銀治、津田篤。カメオ出演で春咲いつか。 全65シーン中、本日の予定は29シーン。 それにしても2日撮りにあるまじき、すさまじいシーン数だ。ま、ホンはうすいけどね。 まずは診察室のシーンからガンガン撮ってゆく。全12シーン。みんないい。ノリノリだ。特に2人の女のコがいい。今回の女のコの焼くには性格がない。つまり患者たちの幻想妄想の対象としての女性なので、台本の中でも全く性格づけはされていない。どっちかというとツッコミ的なのが結城リナ、ボケ的なのが星沢マリ、くらいのことしか書かれていない。つまり、ほとんど「女性」という記号でしかないのだ。そういう「記号」をステキに見えるとしたら、それは、やってるコがステキだからと言うしかない。そして、この2人はステキだったのだ。特に結城リナ。このコ、スゴ玉かも! また、なかみつくん、絶好調。患者同志の銀治と津田くんをリードしてくれている。牧やん、文句なし。老人役のなんとイタについてきたことか(ちなみに医者の役)。 昼食をはさんで、午後4時頃終了。 次に待合室のシーン。全9シーン。久しぶりのミニ・クレーン・カットがあったりして、ワクワクする。やっぱりいいよね、映画撮ってんなァーって気分がたかまるもんね。 夜9時頃終了。 次にマンションセットに移り、からみと星沢のオナニーシーン。 0時終了。撤収0時半。 機材、小道具、衣装等は、明日使う2Fのフロアに運ぶ。オレも2Fのフロアに移動し、広いスタジオの中、一人で泊まることになる。 そうそう、3シーン撮りこぼす。 2日目(最終日)。 朝7時半スタジオ集合。 まずは数少ないオープンから。実景4シーン、芝居3シーンの7シーン。すべてスタジオから半径100メートル内の近場で片づける。雨の予報であったが、晴れた。さすがオレ。 スタジオにもどり、のずはオフィスのシーンから。全7シーン。午後3時頃終了。そうそう、今日は昨日のこぼし入れると全部で39シーンもあるんだよね。つまり、あと25シーン。フーッ…。 次に教室セット。「痴漢教師」なかみつくんの独壇場になるかと思いきや、結城リナが堂々たる存在感で負けてない。というか、なかみつちゃん喰われ気味。コノコ、自然体ですごい。やはり、スゴ玉か。全8シーン。夜9時頃終了。あと17シーン。 津田くんの部屋のシーン。全7シーン。残りあと10シーン。 女のコのレズシーンを中心にあと10シーンもあるのだが、フィルムがない。もうあと200フィートしか残っていない。約2分ぶんだ。1年前までのオレだったら、夕方の段階でフィルムを注文していたはずだ。だが今のオレはもうしない。なぜなら、撮るフィルムの量が増えれば、必然的に長くなり、カットする分量が増えるだけで、編集の時よけいに苦労するということが、やっと100本近くやって骨身にしみてきたからだ。なんとかやるしかない。 NGは許されない。秒単位の細かいカットを撮ってゆく。ワンシーンのみ撮ること出来ず欠番にする。もちろん、どうしても必要なシーンなら撮ってけど、なきやないで何とかなるシーンだったからね。 終了、深夜2時半。撤収4時。 回したフィルム17本ジャスト。カット数、撮りも撮ったり240カット。 ハイテンション&ハイスピードで乗り切った2日間だった。あー、楽しかったぜ。 2007/3/14(水) 編集。63分代というめちゃめちゃ編集しやすい長さに収まる。すごいラクだ。17本だし、カット細かいからね、こうなるのだ。 五代と次回大蔵作品『拾う女』のホン直し。次回作では、女友達の友情がねじれて…という心理サスペンス(少しホラー)をやる。はっきり言って面白くなるだろう(その予定)。 2007/3/15(木) オールラッシュ。ラッシュ後の再編集、いつもみたいに頭も使わず、悩むこともなく、60分代になる。 それにしても今回の作品、一体どんな上がり具合になるのか、ラッシュ見ても見当もつかなかったな。 2007/3/17(土) アフレコ。開始10時、終了、夜10時半。早い。 オールラッシュのあとは、今ひとつピンとこなかったけど、アフレコでグングン手応え感じてくる。コレ、面白いよ。 アフレコ後の飲み会。終了朝8時。タクシーで梅ヶ丘の事務所へ。 2007/3/18(日) 次回オーピー作品『拾う女』決定稿上がる。 夜の6時まで事務所で寝てた。それから、近所の五代宅まで生原取りに行く。久々にのんびりした時間を五代宅ですごす。 2007/3/19(月) 『拾う女』入稿。 クランクインは4月10日。オレの場合、普段はインの2週間前に印刷台本上げて、準備2週間、現場と仕上げに2週間というのが大体のパターン。ところが今回は3月30日から4泊5日の沖縄旅行に行く。そのために、いつもより1週間ほど早く準備してるのだ。 大好きな沖縄だけど、本音言えばキャンセルしたいよ。でもだいぶ前から行くことになっていたので今さらムリ。こんなに忙しくなるなんて去年の11月頃は思っていなかったもんね。 久しぶりに、阿佐ヶ谷スターダスト、高円寺バンブーとハシゴする。でも明日はダビングなので、最終で帰る。 2007/3/20(火) ダビング。一魅の音楽をかつてないほど、これでもかという具合に入れまくる。ウキウキ、ワクワク、ノリノリのダビングとなる。 うまくいったかどうかは、神のみぞ知るだ。 終了夜11時。飲み会。久しぶりに歌舞伎町の久保新二の店で久保さんとも会う。 『拾う女』印刷台本上がる。 2007/3/22(水) 内外タイムスの取材受ける。テーマは「ピンク映画の今」。 高円寺アリアで久しぶりに桜井さんのライブ見る。それからバンブー。最終で帰宅。いつになったら以前のように朝までダラダラと飲めることか。なんてちょっとグチってはみても、もう二度とこんな何ヶ月もの間忙しいということはないのかもしれないしね。やっぱり今の状況を大事にしなくちゃね。 2007/3/26(月) 新東宝『性欲診察 白衣のままで』初号試写。 ンー、分からん。ダビングまでは大傑作だと思っていたのに。はたしてどうなの? 今回のヤツ。ちょっとヘコむ。 打ち上げ。朝まで飲む。 2007/3/27(火) 今回の作品、自分では「?」でちょっとヘコんでいたのだが、ミクシィの日記で初号見てくれた桜井さんと映画評論家の中村勝則さんがかなりほめてくれているのを読み、少しホッとした。 桜井さん曰く「(前略)映画の方は、幻想の世界に満ち溢れていて、まさにブニュエルだった。なかみつさんがチャーミング、銀治さんのキレっぷりもイイ。美味しい美味しい映画だった。満足!」 中村さん曰く「(前略)幻想と官能が交錯した何とも可笑しな不条理ワールドである。池島監督も今回は徹底的に遊びまくったようで、(中略)そのパワフルかつクレイジーな映像がとにかく刺激的で面白い。池島映画としても新境地と言えるだろう(後略)」 とのこと。お2人とも女のコ(結城リナ、星沢マリ)を絶賛してるのは言うまでもないだろう。 オレのやりたかったことを、お2人ともそのまま受け取っていただけたようで、ということは、そういう映画になっていたということで、オレも少しは自信回復しました。ありがとうございます。 2007/3/28(水) 26日の初号見に来てくれた映画マニアのK氏が、自分のアパートの部屋貸してもいいですよと言ってくれたので、とりあえず見に行く。普段はロケセットばかりで、なかなかほんとに人が住んでるリアルな空間でロケすることのないオレにとってはありがたいお話。 女のコの部屋に作り変えなくてはならないが、やはりリアルはいい。お借りすることにした。 そのあと阿佐ヶ谷スターダスト。今回も又お借りしたいとママに直談判。即決。そのまま最終まで飲む。 2007/3/30(金)〜4/3(火) 五代親子と沖縄旅行。 沖縄本島、そして離島のメインどころは大体行ってしまったので、今回は初のケラマの海、座間味島へ行く。ホエール・ウォッチグ、そしてまだ誰も泳いでいないであろうビーチで泳ぐのが目的。二つともに達成。 しかし、10日からのクランクインがどうしても引っかかり、心からすでに初夏の沖縄を楽しめなかったのが心残り。 2007/4/4(水) 役者リハーサル。 今回の作品はオレのヤツにしては珍しく登場人物が少ない。6人しか出ない。そのうちの3人は小さい役。基本的には女2人男1人の3人しか出ない映画。だからその3人にだけ来てもらう。 前作『性欲診察 白衣のままで』に次いでの結城リナ、新人女優賞の春咲いつか、そしてオレの組9本連続出場となる野村貴浩くんの3人ね。 午後4時開始。終了10時。今回のヤツは、春咲にかかっている。 2007/4/5(木) ロケハン。 朝9時新宿集合。埼玉の三郷、新宿、高円寺、板橋と回って、終了夜8時。久しぶりに時間をかけたロケハンとなる。 帰り道、高円寺バンブーへ行く。最終で帰る。 2007/4/6(金) 『拾う女』の公開タイトル決まる。 『奪う女 中出しの誘惑』だ。中出しには笑えるけど、作品の中味を暗示していてなかなかいいタイトルだと思う。 2007/4/7(土) 撮影の志賀ちゃん、演出部とコンテ打ち合わせ。 2007/4/10(火)〜12(木) オーピー作品『奪う女 中出しの誘惑』撮影。 |