2006.3.19(日)〜21(火)

オーピー作品『弁護士の秘書 奥出しでイカせて』撮影。

初日。助監の茂木の部屋で一日中撮影。新人の笠原ひとみくん演じるさやかの部屋という設定。Hシーン二つ。それ以外に8シーンほどだったし、移動もないので8時9時くらいには終わると思っていたが、以外に手間取ってしまい、終了11時。あるシーンを影絵処理したのだが、それがけっこう大変だったのだ。

2日目。
新宿近辺で4シーン。抜弁天のTスタジオに移動。ここで、全体の8割を占める弁護士のオフィスのシーンを今日明日の二日間で集中的に撮るってわけ。
役者の熱演もあってテンポよく進む。
『昭和エロ浪漫』に続いての日高ゆりあ。今回は主役の秘書役。前作の時よりキレイになっている。初のヒロイン役に乗っている。これでまたファンが増えることだろう。
オレの組で2度目の野村貴浩。彼の役者としての実力全開って感じね。すごいパワーだ。さすが舞台できたえている人は違うね。
終了深夜1時。ま、予定どおりね。
オレと撮影の長谷川ちゃん、ヒロインの日高ゆりあはそのままスタジオに泊まる。こういう融通きくのがTスタジオのいいとこね。やはり酒を飲む。酒が無くなったところで、4時半にお開き。酒を少な目に買っておいてよかったよ。

最終日。
朝8時開始。今日もテンポよく進む。
夜8時頃終了。9時撤収。
10時から某シティホテル。Hシーン2つ。
終了、深夜2時。今回は珍しく完徹もなく、その点はラクだった。やはり移動がないというのはいいものだ。
オレは一人そのままホテルに泊まり、うまい酒を飲む。

2006.3.22(水)

11時チェック・アウト。さしあたってやることもないので、久々に映画を見に行く。
ピカデリーで『子ぎつねヘレン』。オレ、動物ものって大好きでね、これにもやはり泣けたよ。
新宿スカラで『イーオン・フラッグス』。シャリーズ・セロン主演の近未来アクションものね。それにしてもヒドイ映画。何もない。サイテーね。シャリーズ・セロン、以前は好きだったんだけどね。アカデミー取った『モンスター』だっけ? あれくらいからハナについてきたな。

2006.3.24(金)

編集。69分。8分ほど切らなくてはならない。からみ多いので、何とかなるか。

田中康文の初監督作品の初号を見る。なかなか好感の持てる映画ではあった。デビュー作らしい思いも田中の色も感じたしね。でも、映画ってそういうもんなんだけど、うまくいってるとこもあれば、うまくいってないとこもあるっていうね。1時間の枠にはおさまらないというか…。ま、仕方ないか。

2006.3.27(月)

オール・ラッシュ後の再編集でキチンと8分以上切れる。オッケー。

2006.3.28(火)

アフレコ。終了深夜0時。いつもどおりか。

2006.3.30(木)

五代と次回作新東宝作品の打ち合わせ。次の新東宝は、去年の『マーニー』(『肉体秘書 パンスト濡らして』)に続いてのヒッチコック『フレンジー』をやるのだ。

2006.3.31(金)

最近オレの作品によく顔を出してくれている白井里佳さんがベースを弾いているバンド、ハッピーターンのライブを高円寺の2万ボルトで見る。いい、すごくいい。詩がいい。曲がいい。声がいい。音がいい。リーダーの人って、サラリーマンやってる中年男なのだが、なんか本物って感じで、そこがまたいいのだ。ハッピーターン、はまりそうです。

2006.4.2(日)

ダビング。終了深夜0時。これまたいつもどおり。うまくいってないとこもあるけど、それはそれ、なかなか楽しい映画が出来たなと思うのだ。

2006.4.4(火)

日高ゆりあを連れて、野村くんの劇団め組の公演『鬼夜叉』を見に行く。吉祥寺シアター。日高はえらくカンドーしていた。しかしオレは…。ま、いつもながらしっかりした舞台作りをしているとは思う。しかし、オレにとっての演劇ではないのだ。オレにとっての演劇とは何か?…この日記を以前から見ている人には分かることだと思うのでもうくり返さないが、一言で言うと(カッコつけて)、「今日の世界は演劇では再現できない」かもしれないけど、必死にかじりつこうとしてる演劇、それがオレにとっての演劇だ。最近で言うと、鳳いく太の『昭和元禄桃尻姉妹』、世志男くんの劇団の宝田くんのやった一人芝居『廃人の詩』が、まさにオレにとっての「演劇」であった。

2006.4.5(水)

オーピー『弁護士の秘書』初号試写。
快作に仕上がってたと思う。特によかったのが、ヒロイン日高ゆりあの魅力全開ぶり。それに野村くんの実力ぶりだ。
打ち上げ。気がついたら、後藤大輔宅で日高と2人、朝の9時まで飲んでいた。

2006.4.7(金)

映倫試写。さいわい会社にも好評でホッとする。
オーピーの次回作の企画も出来ていて、次回は「熟年のホスト」の話をやってくれと言われる。

2006.4.8(土)

五代と打ち合わせ。新東宝『フレンジー』のホンの直しと、次回オーピーのストーリー作り。

2006.4.10(月)

三茶の中央劇場で『理想の女』、オゾンの新作『ふたりの五つの分かれ路』を見る。オゾンのやつは、それなりに面白く見れたね。

2006.4.12(水)

荻窪グッドマン。桜井明弘ライブ。飛び入りの大場一魅、原田なつみ参加の『アメージング・グレイス』のすごかったこと。特になつみの声、唄があまりにすごい。なんなんだ、アレは?!って感じ。

2006.4.13(木)

久々に上野オークラに行き、自作の『昭和エロ浪漫』見る。with日高ゆりあ。いい映画だよね。

2006.4.14(金)

五代と打ち合わせ。新東宝『フレンジー』の直し。オーピーのプロットの練り直し。

2006.4.15(土)

新文芸坐にてピンク大賞。今は亡き林由美香、神戸顕一に代わり日高ゆりあがプレゼンターを努める(神戸は亡くなってないけど、地元に帰ってしまったので、オレ的には亡くなった…)。
オレ、めちゃくちゃに酔っていて、サイテーの司会ぶり。ま、理由はあるんだけどね。でも、サイテーでした。反省してます。今後はもう飲みません。みなさん、カンベンして下さいね。
それにしても18回目だってね。もう20回も目前。こうなると、ひとつの歴史だ。林田くんがすごいということです。今後も、林田くん、ぜひよろしくお願いします。

2006.4.19(水)

「今回は大変だよ。打ち合わせしないか」というキャメラマン志賀ちゃんの一言で、急遽スタッフ打ち合わせとなる。撮影3週間以上前で、こういうことって、オレの組では異例のこと。ま、それくらい、次回の新東宝『フレンジー』は大変だということです。

2006.4.21(金)

深町組初号。なつかしや、20年前に橋本杏子主演、オレとか山本竜二共演でやった『赤い暴行』のリメイク版だ。今回は、杏子の役を里見瑤子、オレの役をなかみつせいじ、竜二の役を牧村耕次でやっている。
面白かった。文句なし。

2006.4.23(日)

荻窪グッドマン。桜井さんプロデュースによるスペシャル・ライブ。桜井さん、そして白井里佳さん、そして、大場一魅・原田なつみのジョイント。今回ばかりは、最大のお楽しみは一魅・なつみのパフォーマンスね。
いやー、なんと言ったら…。期待どおりというか期待以上というか…。あの2人はとんでもないよ。スゴ玉です。今回は、2人の歌以外にも、以前やっていたという(オレが一魅と出会う前だから、少なくとも9年以上前)演劇的パフォーマンスのさわりも披露してくれたけど、そのパフォーマンスのあやうくて怪しい魅力といったら…。いずれ、その完全版を見たいものだが、オレに経済的余力があったらプロデュースしたいくらいだよ。ま、一魅・なつみには頑張ってもらって、いつかやってもらいたいものだ。オレも手伝うからさ。

2006.4.25(火)

新東宝『フレンジー』決定稿上がる。
公開タイトルも決まる。『熟女・人妻狩り』。5月14日クランクイン。

2006.4.27(木)

印刷台本上がる。演出部打ち合わせ。女優面接。オーピー関根組デビューの三上夕希嬢。大柄でゴージャスなセクシーさがある。いっぺんで気に入る。主役の人妻役やってもらうことになる。

2006.5.2(火)

ロケハン。次回以後の参考のためと思ってついでに見に行った高円寺のマンション・スタジオがえらく気に入る。急遽予定を変更して、このスタジオに決める。そのスタジオに刺激受けて、頭の中で色々なものが動き始める。

2006.5.3(水)

昼過ぎ起きたら、左腕が強烈な痛みに襲われた。左腕のにのうでがの外側なんだけど、どうにもならない形容しがたい痛みなんだよね。腕を叩っ切ってしまいたいほどの痛みというか…。ただ助かったのは、コンテなどやって集中してる時、そして眠るカタチ、つまり横になる時、そういう時は痛を感じなくなるのだね。その二点は助かった。もうひとつ言えば、酒を飲むと、マヒしてか、痛みがやわらぐということね。毎晩のように飲むオレとしては、この点も助かったね。
しかしながら、この痛みには、しばらくの間悩まされることとなる。

2006.5.4(木)

荻窪グッドマン。桜井明弘スペシャル・ライブ。今回の対バンは金谷ヒデユキ。この人もよかったね。歌もいいし、演奏もいいし、なにより語りがうまい。とても魅力的なパフォーマンスだった。

2006.5.6(土)

演出部打ち合わせ。

2006.5.7(日)

役者リハーサル。午後1時開始。6時終了。腕の痛み、増々ひどい。新東宝の福ちゃんに「それで、いつもより元気なかったんですね?」と納得される。
今回のキャスティング。ヒロインの人妻役に新人のグラマー美人・三上夕希。探偵役に前作『肉体秘書』に続いて佐々木麻由子。日高ゆりあ。春咲いつか。殺人鬼に竹本泰志。弁護士役に『肉体秘書』に続いて本多菊次朗。他、樹かず、山ノ手ぐり子、池島ゆたか、野村貴浩、佐藤光政、津田篤、有賀祐樹、中田伸也、白井里佳、そして神戸顕一…とたくさん出る。
リハ終了後、飲み会。役者7人と、新宿高円寺と5軒ハシゴする。終了、朝8時。

2006.5.8(月)

ゴールデンウィークが終わり、やっと医者に行く。しかし、医者も首をひねるばかり。

2006.5.10(水)

昨日も他の医者に行き、今日もまた他の医者に行く。わらにもすがるとはこのことだ。今日の医者が一番親身。レントゲン撮り、血液検査もしてくれる。
撮影の志賀ちゃん、演出部とコンテ打ち合わせ。

2006.5.12(金)

血液検査の結果出る。異常なし。その点は安心したが、結局、痛みの原因分からず。医者って何なんだ。この耐えがたい痛みに対して、手をこまねているのみってのは。しかし、まいった。こんなの産まれて初めてだ。

2006.5.14(日)〜16(火)

新東宝映画『熟女・人妻狩り』撮影。