2003.5.29(木)

オーピー『不倫妻の淫らな午後』編集。10日ぶりの再会だ。
こちらの方は、とにかくフィルムが24本も回ってしまっているので最初から長くなるとはカクゴしていたが、現実に73分以上に仕上がってくると、さすがにショック。12分以上切らなくてはならない。どうすりゃいいのさ…。
編集の合間に荒木太郎の新作の試写を覗く。渡辺護監督が脚本を書いているヤツだ。主役の九州から来ているという女優がよかった。もっと彼女の裸が見たかったな。

2003.5.30(金)

オーピー作品、オールラッシュ。
ラッシュ後の再編集で、一気に12分切り、61分代まで持ってくる。これだけ切らなくてはならないとなると、悩んでいるヒマがないというか、テンポがよくわさわさ切っていくので、意外とソーカイな気分だね。シーン抜きはワンシーンのみで済んだ。あとはカット抜きを数カット。つまり芝居はほとんど切ってないのだ。10分以上はからみを切ったという感じか。からみが薄くなってしまうが、回数は全部で8回もあるし、ま、仕方がないね。映画的にはテンポ出て、かえってよかったという感じにはなったかな。
はっきり言って、かなりの力作です、この映画。
編集後は新宿プラザで『X−MEN2』を見る。一般映画見るの、なんと40日ぶりだ。
それにしてもつまらなかった、というか、ほとんど眠ってしまったのでよく分からんけどね。かなり疲れ切ってるな、オレ。でも、昨日見た太郎のヤツなんか、全然眠くなんなかったしね。やはり今日のヤツはつまらない映画なのだろう。

2003.5.31(土)

「G−men」というゲイ雑誌の取材が入る。
7月17日から21日まで、青山スパイラルホールで開催される「第12回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」にオレの『恋する男たち』が上映されることになり、その宣伝インタビューだ。オレのヤツは19日の14時からやる。普段ホモ映画館に入るのはちょっと…という人でも青山スパイラルなら大丈夫。この機会にぜひ足を運んでもらいたいものだ。一度見てる人も、大劇場の大画面、最高の音響効果で見るとさらに作品を楽しめると思うのでぜひ。オレも当日はトークイベントもあるし、この映画もう一度見るつもり。というわけで、ヨロシク!
新宿ピカデリーで『ハンテッド』。これもなァ…。今さらなんでこんなの作るの?って感じだな。フリードキン、おとろえたり。

2003.6.1(日)

オーピー『不倫妻の淫らな午後』アフレコ。
全員マイベストという感じで快調な出来。
特に佐々木基子はまさに実力発揮、渾身の力のこもった演技。まちがいなく彼女の代表作が誕生したのではなかろうか。
そして、牧村耕二。まさに満を持してという感じでのオレの組初登場であったが、ホント彼がいてくれてよかったと思える出来。その老人演技には見る人がみな驚くと思うのだ。
新人の月島のあ。とにかく演技センスのいいコ。チャランポランさも含めてオレを驚かせてくれた。
これがデビュー3作目となる望月梨央もがんばった。オレの組、連続して6作目となる本多菊次朗もいい。完全に二皮くらいむけた感じね。
終了、夜の11時。12時前に終わるなんていつ以来だろう?
それからラッシュ。終了1時。飲み会へ突入。わずか3時間くらいでヘロヘロに酔ってしまったオレ。タクシーをつかまえて、梅ヶ丘の事務所泊まりとなったのだった。

2003.6.2(月)

下高井戸シネマで『猟奇的な彼女』見る。
これはいい。一般映画で久しぶりに面白いものを見たという感じ。おそしくかわいくてキュートで感動的。これがホントの『セレンディピティ』だよ(去年のアメリカ映画。幸福な偶然という意味。この映画、サイテーの映画で、これを元に作った『熱い肉体、濡れた一夜もダメであった…と、いやなことも思い出してしまった』)。

2003.6.3(火)

新東宝『ノーパン秘書2 悶絶大股開き』編集。オーピーの『不倫妻』と対照的に、こちらの方は62分代で編集される。あと1分くらい切ればいい。からみだらけの映画なのでいくらでも切れるのだが、切る必要ほとんどないという皮肉。でも、ま、ホッとした。

2003.6.4(水)

『ノーパン秘書2』オールラッシュ。
問題ない。面白い。
それにしても疲れが抜けない。普段は編集とかラッシュのあとって映画を見に行くのだが、寝てしまうのが分かっているので、昨日今日とまっすぐ家へ帰る。ホント珍しいことだ。疲れを自覚してるのだ。

2003.6.5(木)

オーピー『不倫妻の淫らな午後』ダビング。
例によって、一魅のテーマ曲すばらしく、特にクライマックスシーンは鳥ハダもの。ここにまた傑作がひとつ誕生してしまった−かな?

2003.6.7(土)

浜松のシネマハウス新映で舞台アイサツ、今年でもう4年目となる。
今回は『牝猫 くびれ腰』を先行公開してくれるということで、主演女優(望月梨央、美奈)を2人連れて行く予定であったが、美奈が当日急病のため行けず。望月一人というさびしいことになったのだった。
それにしても今年は例年以上にお客さんのノリもよく、女優一人のさびしさを感じさせないものがあった。
そのノリに乗せられて、イベント終了後は、初めてお客さんたちと打ち上げまでやってしまったのだった。お客さんたちが率先して、地元のスナックを借り切っての、飲めや歌えの楽しい数時間。
ホントみなさんお世話になっちゃって。今後もよろしくお願いします。
打ち上げのあとはホテルにもどって、オーピーのT部長、オレ、梨央、そして、去年に続いて今年も来てくれたピンク愛好家の太田泉くんも交えて4人での飲み会。T部長がダウンしたあとはオレの部屋で3人で続行。ほとんどボトル一本一人であけてしまったオレはさすがにダウン。3時過ぎくらいのお開きとなったのだった。
それにしても太田くんには感謝している。初めて彼の顔を見たのは確か一年前の浜松だったと思うのだが、以後ピンク大賞はもちろん、オレのイベントのすべてに顔を出してくれ、ま、色々とお世話になってるのです。今後もひとつよろしく。

2003.6.8(日)

新映の社長が今日は温泉に連れて行ってくれる。豪華な昼食をいただき、そのあとは露天風呂。そこのホテルの露天がいわゆる日本風の岩で作られているというヤツでなく、地中海風というか、西洋風というか、とてつもなく明るく解放的な露天でね、砂浜の海辺を真下に見て、こういうトコでいく日か過ごせたらなァ…としみじみ思ったものだ。
サイコーでした。
社長、ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。劇場の方も、何かと大変でしょうが、何とか、今の明るくアットホームな新映をがんばって維持していただきたいものと思います。がんばって下さい。

2003.6.9(月)

東京国際レズビアン&ゲイ映画祭の実行委員の人たちと打ち合わせ。
打ち合わせ後は久しぶりに阿佐ヶ谷のまるきやへ行く。それでも疲れ切っているオレは、朝まで飲まずに、最終で帰る。

2003.6.11(水)

オーピー『不倫妻の淫らな午後』0号試写。
自信作が出来ました。とてもいいと思います。公開は10月頃だと思うのでだいぶ先なのだが、ホント早く見てもらいたいものと思うのだ。期待して下さい。そういえばもうひとつの自信作『牝猫 くびれ腰』が7月公開だと思う。これも期待してもらっていいと思います。ぜひ見て下さい。
打ち上げ。いつものように朝まで飲まずに2時頃解散する。13日から『ノーパン』の仕上げが控えているので自粛しないとね。

2003.6.13(金)

新東宝作品『ノーパン秘書2 悶絶大股開き』アフレコ。
役者陣全員好調。本多菊次朗(思い切ってバカを演じることが楽しくなってきてるよね)、酒井あずさ(前作りさらにパワーアップしてる。ステキ)、西園貴更(新人。甘ったるい口調に独特の雰囲気あるグラマー。このコ、大成功でした!今後も出てもらいます。期待して下さい)、望月梨央(4作目。『ノーパン』の1作目の時と比べると飛躍的によくなった。あとはもっと固さを取っていくことだな)、柏木舞(今回はからみのある特別出演。かわいいよ。さらにファンをゲットしてくれるでしょう)、他にも、樹かず、神戸、銀治とみんないい。でも一番いいのは、久々にからみで登場したオレかな? なんちゃってね(昔からのファンの人には、昔の滝田組みたいな芝居してるオレを見て、なつかしくも楽しいだろうな)。
そんなわけで終了10時半。なんとまたも記録更新。
ラッシュ。終了1時。最もオレは疲れがドッときて、ほとんど見てられず、ずっと寝てしまったけどね。
ラッシュ後は飲み会。あっという間にヘロヘロになる。なんとか家までたどりつく。

2003.6.15(日)

『ノーパン2』ダビング。
今回は、ラテンでいこう。ラ・クンパルシータなんてどう?と一魅と打ち合わせていたのだが、その一魅版ラ・クンパルシータ、これがメチャかっこいい出来。ものすごいドライブ感。ロック・ラ・クンパルシータだ。一魅のセンスが光る。またまた名曲を使ってしまったな。
というわけで、またもケッサク誕生! 理屈抜きで楽しんでチョーダイ!−という映画誕生。
夜11時終了。飲み会。ついにオレつぶれる。いつ寝たか分からない。ソファで倒れるように眠りこんでしまったのだった。
ホント今回は疲れた。2本撮りは去年もやってるからどうってことないと思っていたのだが、去年よりはるかに疲れた感じ。なんで? よく考えてみたら、去年の2本は台本がかなり前から佐々木麻由子引退作の候補としてすでに用意されていたのだ(『乱れしぶき』と『暗闇で抱いて』)。今回は2ヶ月で2本分の台本作り、準備、撮影、仕上げが凝集されていて、その間には森山組のプロデューサーもあったりして、いや、これは疲れるね。
今のオレは、とてつもない充足感と疲労感、そして、達成感と幸福感といったものに全身がひたされている感じだね。こうなると、このあとのいきなりヒマになる時の反動が恐いね。ま、ぜいたくな悩みか。