2002.11.8(金)

次回オーピー作品『Stardust〜恋の迷路〜』に向けてのロケハン。今日明日と2日やる。今日は都心中心。12時新宿集合。
まずは西新宿のNビル屋上。今まで何度も使わせてもらっているので勝手知ったるといったところなのだが、今回はキャメラの飯岡ちゃんは初めての場所なのでとりあえず見るかといったところ。やっぱり行ってよかった。今までガーンと視界のよかった南側にいきなりドでかいビルが建造中で、すっかり視界が悪くなっている。今年の5月『デリヘル嬢〜』の撮影で来た時はなかったんだけどね。これだから都会はあなどれない。日々変貌しているのだ。
それから実景の会社ビルというのを決めて駒込のラブホテルへ移動。
このホテル、前作の『恋する男たち』に続いて2度目。前作ではホモビデオの撮影現場という設定だったのでラフな使い方しか出来なかったが、今回の撮影では遊び心満載のこのホテルを少しでも楽しく撮れればと思う。
それかせ世田谷の五代宅=セメントマッチ事務室へと移動。今回は珍しくセメントマッチでワンセット作る予定なのだ。
6時終了。

2002.11.9(土)

ロケハン。電車班と車班に別れて、午前10時、武蔵五日市駅集合。オレは電車で行く。今回は田舎のシーンというのが、実景を入れると10シーンほどあり、そのための五日市ロケハン。やはり田舎はいい。五日市って川が多くて、なかなかいいポイントをいくつか発見。
午後2時終了。都心に戻る。
今回の作品て、「阿佐ヶ谷物語」といった趣きもあるヤツで、阿佐ヶ谷のポイントを順に回る。
最後は、高円寺の居酒屋「じじばば」。あのへんの居酒屋では一番広い店で、何人かで打ち合わせを兼ねての飲み会などの時にたまに使う店なのだが、今回初めてロケセットで借りることになったのだ。
ロケハン後はそのまま飲み会へ突入。撮影の飯岡ちゃん、助監督の小川、竹内、音楽の大場一魅と飲み始める。助監督、一魅と帰ってゆき、いよいよ本格的に飲むかとなった時、その匂いを嗅ぎつけたかのように後藤大輔が登場。とうとう本格的な飲み会となる。「鳥やす」に移動。今井さん、佐々木麻由子、山咲小春なども集まってきて盛り上がる。
最後は例によって駅前の「角屋」。朝の8時まで飲む。久々に、といっても5日ぶりだけど、やってしまったのだった。

2002.11.10(日)

『Stardust』の公開タイトル決まる。『熱い肉体 濡れた一夜』なんだかなァ。いいんだな何だかよく分かんないタイトルだよね。会社としては、この「一夜」という部分にリキを入れてくれたのは分かるんだけどね。ま、ちょっとオシャレだし、いいか。

2002.11.11(月)

役者、衣裳合わせ、リハーサル。午後1時四谷区民センター集合。
今回のキャスティング。
ヒロイン役にAVギャルの柏木舞。映画初出演。脇に、ピンク初出演のまいまちこ(文学座養成所出身の本格派)。そして、『デリヘル嬢〜』に続いての登場の北条湖都。男優陣は、主演にこれでオレのヤツ3本連続となる兵頭未来洋、他に、石川雄也、本多菊次朗(本多さんも、3本連続だ)、佐々木共輔、そして、例によって神戸顕一といったところ。河村栞もゲスト的に出る。
リハーサル。まいまちこさん、さすが格が違うという感じ。ま、今回は大きい役でないので、ちょっと申し訳ないんだけどね。とりあえずはお披露目ということですね。さっそく次回作の新東宝の「秘書もの」で主役をやってもらう予定だ。
柏木舞。これが彼女にとっては3回目のリハーサルとなるが、1回ごとに明らかによくなっているのに驚かされる。感情がこのコほど素直に出てくるコってめったに見たことない。このコ、ホント、拾いものかもしれない−という確信が強くなる。
兵頭クン。活舌の悪さとセリフの歌いグセは、彼としてはかなり改善されてきていた。でもなあ、リアリティのない浮わついたたたずまいはそのまんまだ。だからどうにも雰囲気が出ないのだ。ま、今回は主役だし、がんばってもらわなくちゃね。キャラは合ってるんだからね。
その他の俳優に関しては、特に問題はなし。今回は完璧な新人ギャルが2人もいるし、その2人とも、カワイイし、Fカップのナイスバディということで、ピンク映画的にはかなりオイシイんじゃないかな。
夜の8時、リハーサル終了。いつもならそのままみんなと呑みに行くところだが、なぜかその気にならず、真っすぐ家に帰る。
家に帰ってから、その理由に気づく。いきなりグッタリ来たので熱を計ってみたら、37度5分くらいある。カゼを引いたのだ。
コンテ作り、ロケハン、役者リハと、かなりいい調子でこれたのでホッとして気がゆるんだのだろう。何もする気にならない。ここはもう眠るしかない。

2002.11.12(火)

夜の7時まで15時間くらい眠る。もっと寝ていたかったが、体中の関節が痛くてこれ以上眠ることが出来ず。仕方なく起きる。熱は相変わらず37度5分。何もする気にならず、うつらうつらビデオなど見てすごす。深夜の2時頃、いきなり気分がよくなる。熱を計ると36度2分の平熱にもどっている。直った! さっそく机に向かいコンテを始める。

2002.11.13(水)〜15(金)

のんびりと終日コンテ。今回ほど余裕持ってじっくりコンテに取り組んだのっていつ以来だろう?というほどに、いつになくじっくりとやれた。だからといって、その分いい作品になるということは百パーセントないのだけど、病み上がりだし、足の痛みは相変わらずヒザをつけないほどひどいしで、遊びに行く気にもなれず、仕方なくコンテやるしかなかったといったところ。でもいつもはバタバタして、ギリギリすべり込みセーフみたいな感じでクランクインしてたので、その意味では、今回のようにのんびり出来たってのは新鮮な気分でもあった。

2002.11.16(土)

クランクイン前日。夕方3時、スタッフと阿佐ヶ谷駅前で集合。実景を3カット撮る。
それから喫茶店で最終的なコンテ・チェック。9時終了。みんなとバレて、オレ一人で「stardust」に行く。それから東中野「リズ」。今日、小林悟監督の一周忌があったのだが、オレは行けなかったので、せめてもと「リズ」に顔を出したってわけ。最終電車の時間に「リズ」をあとにする。

2002.11.17(日)〜20(水)

オーピー映画『熱い肉体 濡れた一夜』撮影。
4日になってしまった。オーピーの映画を完全な4日撮りでやるのは初めてだ。その分、今回は少しはラクな撮影になるなと思っていたのだったが……。(気になる天候も、この4日に関しては、雨の予報は全くなしということで気分的にもホッとしてたのだったが)。

初日。
五日市ロケ。新宿7時半集合。役者も今日はヒロインの柏木舞と、その婚約者役の石川雄也の2人のみ。河原でのデート・シーンから始めて、橋の上、実景関係、神社での青カン・シーンと順調に消化。青カン・シーンでは、ブラジャーからこぼれた柏木舞の美巨乳に全員息を呑み、ボーゼンとなる。
4時に五日市ロケ終了。東京へと戻る。朝よりだいぶ道も混んできていて、次のロケ地の梅ヶ丘のセメントマッチまで2時間半もかかる。
セメントマッチで婚約者の石川雄也の死ぬ病室のシーンの撮影。柏木舞、映画は初めてのAVギャルだが、感情がとてもスナオに出るコで、テストのたびに目をうるませ涙を流す。すばらしいと思う。
夜の9時半終了。遅い夕食を取り解散。明日は朝いちからセメントマッチでのロケ。だからオレはこのまま泊まっていけばよい。あ〜、なんてラクなんだ。
それでもダラダラと五代と酒を呑んだり、五代の息子のつぶら・5才と風呂に入ったりして時間を過ごし、3時過ぎにやっとベッドに入る。

2日目。
朝の8時にロケ隊到着。すぐさま準備に入り、9時過ぎ、撮影スタート。今日はメインのからみが4回もあり、かなり遅くなるだろうとの予想。それでも、夜中の1時頃には終わりたいものだと思っていたのだが…。
今日のセメントは、柏木の友人の北条湖都の部屋という設定。全5シーン。さくさくっと終わらせたかったのだが、北条が足を引っぱる。彼女もこれが2回目の映画出演だし、仕方がないといえばいえるのだが、もっと集中してくれよとイライラしつつ、テストを何度も重ねることになる。
午後1時、終了。昼までには終わらせるつもりだったので、この段階で1時間押し。
次のロケ地は駒込のホテル。道が混んでて予想より時間かかり、2時半到着。
遅い昼食を取り、ガンガンに撮り出す。メインのからみ4回。それ以外にも回想やフラッシュのからみというのが数回あり、ハイテンポで進めたものの、終了、夜中の12時すぎ。1時撤収。次のロケ地の阿佐ヶ谷へ向かう。
2時、阿佐ヶ谷着。今回の作品て、「阿佐ヶ谷物語」って感じも多分にあるのだが、その阿佐ヶ谷にやっとたどり着く。
深夜のアーケード街で5シーン。終了、明け方の4時。
4時半、セメントマッチ到着。柏木も今日はセメント泊まり。すぐ寝ればいいものを、ついまた話し込んでしまう。6時過ぎにあわててベッドに入る。

3日目。
8時起床。2時間寝れた。9時新宿集合。
今日は比較的ラクな日の予定だったのだが、なんとトラブル相ついで、激動の一日となってしまったのだ。
まずは小滝橋通り沿いのビルの屋上でのロケ。小道具にちょっとしたミスが発覚。そのため15分ほど待機となる。不吉な前兆であった。屋上で4シーン。11時終了。次のロケ地である高円寺の居酒屋への移動の途中、大きなトラブルが発生。
居酒屋で、男の主役の兵頭未来洋と4シーンの芝居をするはずであった佐々木共輔が、朝になったら突然、モーレツなハキ気とゲリにおそわれ、動くに動けないというのだ。
続けて助監督の小川が言うには、借りる予定の高円寺の居酒屋のマスターが昨日から怒り狂ってると言うのだ。「昨日の夜に、10時の入りの予定を11時にして下さいと言ったら、いきなりテメェふざけんなバカヤローと言われまして、今日もさっきから電話何度もしてるんですが、そのたびにエライけんまくで切られてしまうんです」とのこと。
そのことも痛いことは痛いが、それよりも男優だ。小川の提案で、佐藤吏組でデビューした松田信行さんはどうでしょうというので、彼なら最適だと即連絡を取ったところ、夜10時過ぎならあいてますとのこと。これで男優はとりあえず解決。
次に居酒屋だが、いずれにしてもロケは出来なくなったのであやまりに行こうとなり、高円寺に急ぐ。というのもオレの行きつけの飲み屋で、オレが頼んで貸してもらうことになってたといういきさつがあるからだ。
マスターにあやまり、エキストラで来てもらっていた石動三六氏を始めとした6人の人にもあやまり、やっと次のロケ地である目黒区のスタジオへ向かう。
途中セメントマッチに寄り、今日はワンシーンのみの出番の柏木をひろう。
1時半頃、やっとスタジオ到着。
柏木のアパートのシーンをひとつ。それから兵頭くんのマンションのシーンを4シーン。
兵頭くんの恋人役で登場のこれまた新人のまいまちこ嬢。この人はちょっと期待ですよ。文学座養成所出身の本格派にして、体は超ナイス。Fカップの巨乳のはずみぐあいを楽しんで下さい。
撮影を進めるうちに、新宿の居酒屋でかしてくれるところがみつかる。とりあえずホッとする。
深夜12時、スタジオ撤収。
1時前に新宿の居酒屋に到着。なんていい人たちだろう。いきなり電話で頼んだところ、二つ返事でいいですよと言ってくれたらしい。「捨てる神あれば、拾う神あり」だなと、しみじみと感謝。
居酒屋で5シーン。急遽来てくれた松田くんも、さすが舞台俳優(森角の劇団の役者だ)けっこう長いセリフもあったが、何とかのりきってくれた。
明け方4時半終了。トラブル続きの一日を何とかのりきった充実感で明け方の冷たい空気でさえもが実に気持いい。するとケータイが鳴る。麻由子さんからだ。「どうしました?大丈夫ですか?鳥やすで撮影するかもしれないと思って、みんなで待ってますよ」と言う。「ありがとう。これこれしかじかで何とか終わったので、みんなには礼を言っておいてね」。ホント、みんないいヤツだ。
最低の気分で始まった一日だったが、最後には最高の気分で終われた。感謝、感謝。

最終日。
朝の9時半、阿佐ヶ谷集合。ここ3日間で7時間しか寝てない。だが気持はより盛り上がって来ている。いよいよ今日は「阿佐ヶ谷物語」。一日中、阿佐ヶ谷ロケとなる。
昼間の飲み屋街、ラブホテル前、駅前、住宅街の公園とロケを重ね、夕方4時、とりあえず昼のシーンは終了。
次は、オレの行きつけのジャズ・バー「stardust」でのロケ。7時頃終了。
そしていよいよクライマックス。「stardust」前の狭い路地でのロケーションだ。ホント、メチャ狭い上に人通りはあるので撮影は思った以上に大変なことになったが、何とか10時過ぎには終了。
そして最後のロケ地、深夜の公園。オレの撮影では珍しくゼネレーターまで動かしての大ロケーションとなる。
深夜2時終了。これで実写はすべて終了だ。
それから小川のアパートへ移動。ビデオ映像の画面撮り。終了、明け方の5時。
実に大変な4日間であった。
使ったフィルムも、オレとしては珍しく20本を超え、22本目に突入していた。