2002.4.14(日)〜15(月)

LLC映像制作のAVを監督する。モデルのコは美月あんな。バスト95のHカップという天然巨乳美少女だ。あまりの爆乳にあっけにとられる。しかもまだホントの19才とあって、柔らかいけど張りもあるというほとんど理想的な巨乳なのだ。しかも、プロポーションバツグン。手足なんか実に細くて、よくあるデブ系の巨乳では全然ないのだ。しかも顔もカワイイときてる。
しかし、芝居はまったくダメなのよ、コレが。しかも、まったくヤル気もない。そのヤル気のなさには、ほとんど笑っちゃうしかなくてね、気持いいくらいであった。しかも、メーカーの注文でドラマもんだったので、ホント、笑うしかなかったね。
でも、SEXシーンのレベルはたかいと思う。自信作です。クリスタル映像から夏頃発売されるそうなので、ま、気が向いたら見てみて。とりあえず、美月あんなくんの天然巨乳美少女ぶりだけは、一見の価値ありといっておこう。
2日とも撮影終了が、夜の7時、6時と早かったので(AVの2日撮りってホント天国だ。ラクです)、2日続けて終了後は阿佐ヶ谷のスターダストでストレスを発散させる。

2002.4.16(火)

北沢組『優しすぎる獣 思いはあなただけ2』初号。今年初めて出演した成人映画だ。

2002.4.18(木)

中野武蔵野ホールで『光の雨』見る。

2002.4.19(金)

東映化学で深町組初号見る。偶然、前日見た『光の雨』と同じ、全共闘ネタであった。オレとしては、今日の映画の方が面白かった。志賀キャメラマンのテクが冴える。トンネルの向こうに彼岸の世界…(このトンネルがすばらしい)そしてビデオ撮影によるモノトーンの過去の幻影が男に迫る! 力作だ。

2002.4.20(土)

第14回ピンク大賞。去年に続いて今年も池袋・新文芸坐にて。
すごいよねェ。14回目だって。このようなイベントをひたすら自分一人の行動力だけで続けてきた「PG」代表・林田くんには、ホント感謝の念を禁じえない。だって彼がいなかったら、このイベントも無かったってことだもんね。その光景を思うと、とてつもない寂寞感を感じる。そう思うと、「ピンク映画の申し子」たるオレとしては一度はキチンと林田くんにお礼のひとつでも言わなくちゃね。
林田くん、今までホントごくろうさん。ピンク映画をこんなに愛してくれてありがとう。そして、これからもピンク映画を支えてね。よろしくお願いします。
ところで、オレが初めて林田くんに会った時は、彼はまだ高校生で確か17くらいだったと思う。ということは、彼ももう……30! ンー、時は流れるのだ。

2002.4.21(日)

森山組クランクイン。
森山茂雄の監督第2作が今日クランクインした。『小川みゆき おしゃぶり上手』。
去年の暮れに撮影した『桜井風花 淫乱堕天使』が好評のうちに迎えられ、さっそく決定した第2作目だ。プロデューサー・オレ。
脚本・佐野和宏。森山の自作となる処女作とは違って今回はヒトのホン。しかも、あの佐野和宏だ。
前回もこのページで書いたが、この佐野の脚本がすばらしい。佐野版の『赫い髪の女』であり、「男と女の感情と心理の揺れ動きが、濃密に、かつ、ミステリアスに展開する、官能のサスペンス劇」なのだ。
この脚本のイメージ通りの作品がもし出来たら、とんでもない傑作が誕生すると、まずは予言しておこう。
森山にとっては、大いなる試金石となろう。

2002.4.22(月)

オレの5月クランクイン予定のオーピー作品の初稿上がる。脚本・五代暁子。
今回のヤツは、たまには「物語」を追わない、物語らないヤツをやりたいなと、おおげさに言うと、「物語性の解体」なんてことをやってみたいねと、五代と話すうちに出てきた企画だ。
三人の風俗嬢のハナシだ。三人の女それぞれの日常感覚、そして、三人の女たちの目線から見た今という時代の空気感−そういうモノがとらえられれば……。
仮題『シティ・ドール』。

2002.4.23(火)

森山組・撮影3日目。
撮影現場におじゃまする。ところが撮影はほとんど見ないで、控室で主演の本多菊次郎さんとずっとダベってた。本多さんはかなり昔から知っているが、今まで話をした記憶がない。なかなかのナイスガイだ。とても気に入ってしまった。なによりハンサムだしね、マジメだ。今度はオレの映画にも出てよね。
そんなわけで、現場は3時間くらいで引き上げる。スタッフ・キャストの緊密な一体感の中には、たとえプロデューサーといえども入り込めない空気感があり、ただ見ているだけじゃつまらないものなのだ。その場所で何もしてない人は、ただの部外者であり、なにものでもないのだ。つまり、疎外されてしまうのだ。
よく簡単に現場見せて下さいよと言う人がいるが、それだけはおやめなさいと言っておこう。ホント、さびしくてつまらないから。
夜。五代と『シティ・ドール』の脚本の直し。

2002.4.24(水)

森山組・最終日。
オレは五代親子と軽井沢まで旅行。久々の露天風呂を楽しむ。

2002.4.25(木)

続いて軽井沢。軽井沢おもちゃ王国というテーマパークで一日遊ぶ。ゴールデンウィーク前の、嵐の前のしずけさか、テーマパークはガラスキ。オレは五代の息子の円・4才と一日中乗りものに乗って遊んだ。

2002.4.26(金)

森山組オールラッシュ。ンー、森山、どのくらい佐野のホンまで届いたんだろう? 分からん。とにかく、10分オーバー。さて、どうなるか。
渡邊元嗣組の初号見る。あいかわらずたわいのない話だが、見てるうちに乗せられてくるのよ。珍しく3人目の女優の登場を待ちわびるオレがいるのよ。誰? 誰なんだろう?−という。こういうワクワク感を感じるのも実に久しぶり。そして、出た〜ァ! 風間今日子! ワクワク感を裏切らない彼女の登場の演出にも辺ちゃんの芸を感じさせ、見終ってみれば、辺ちゃんの芸の冴えを久々に味わえる大エンタテイメントであったのよ。
それにしても、風間今日子はいい。最近とみによくなったと思う。

2002.4.28(日)

次回オーピー作品『シティ・ドール』に出てもらう女優2人と打ち合わせ。1人はこれがデビュー作となる北条湖都。
彼女は、オレの前回オーピー作品『欲情牝 乱れしぶき』の時に出てくれた倉沢七海のお友だちで、この業界では全くのシロート娘。つまりピンクはもちろん、AV、ヌードなど裸とは全く縁のない人生を歩んで来た人だ。そんな人が七海ちゃんに連れられてオレの初号試写に来て、打ち上げで「私もやりたい!」なんて言い出すんだもん。ここは出てもらうしかないかなと。河村栞もこのパターンだったんだよね。ま、河村の場合は大変な素材だったけど、はっきり言って海のものとも山のものともつかないし、オレも大胆だよね。でも、そういう大胆さが許されるというのもピンクのよさでもあるし、ここはもう北条湖都にも期待するしかないよね。
もう1人が、オレの最近作『猥褻ストーカー 暗闇で抱いて!』でデビューした真咲紀子。今回は主演作となる。これもどう転ぶか分からないけど、ま、勝負だよね。安全パイとしては、河村栞とか、そう、オレのイメージは林由美香なんだけど、なかなかそうもいかないしね。ここはひとつ、ニューヒロイン真咲紀子誕生!を期待したい。
打ち合わせ後は、紀子と呑みに行く。新宿・千草→高円寺・角屋→鳥やす…とハシゴ。鳥やすでは例によって麻由子さんたちとも会う。そうそう、山咲小春もいたなあ。ともかく朝まで盛り上がったってわけさ。

2002.4.30(火)

今日から3日間、AVのプリ編をやる予定でいたのだが、LLCの編集室で始めて1時間もたたないうちに、ビデオデッキにトラブル発生。出来なくなっちまった。まいった。この3日間でやってしまおうと思っていただけに痛い。ホント、まいった。
仕方ないので、シネキャビンに行き(LLCから歩いて2〜3分なのだ)次回作の準備。スケジュール、キャスティング等々じっくり考えて時間をつぶす。
夜。樹かずと会う。呑みながら相談。実は、樹の監督デビュー作となるENK作品のプロデュースをしばらく前から頼まれていて、その件に関しての話というわけ。
オレの立場はただひとつ。いくらプロデューサーでもあんまり納得出来ないものはやりたくないということ。だから、少しでも納得出来るネタにしてくれよということなんだけどね。
実は、2、3週間前に仕上がってたプロット、オレはまったく気に入らなくて、書き直しを脚本の岡くんに言っていたのだが、今の段階で音さたなし。いくらなんでも、どんな事情があろうが、こんなユルイ進行では6月下旬クランクインなんてとてもムリだよ−などということをかずに言ったが、またかずはかずでえらい話ベタなヤツで、今いちあいつの真意がオレには分からないのだ。
森山とか後藤ちゃんのプロデューサーの時は、オレのやることって最初から明瞭に見えているので、とてもスタンスが取りやすいのだが、かずとはどのようにスタンスを取ったものか見当もつかず、オレはとても困っているのだ。つまり、どこまでオレが仕切ればいいのかということなんだけどね。ハー、こまったもんだ。
(実は、かずと同時期に後藤ちゃんもピンク第2作目を撮る予定でね、オレは2作かかえることになるのだが、後藤組に関しては何にも悩んでないんだけどね。ま、悩むのは、お金のことくらいか)。
かずと別れ高円寺鳥やす。またも朝まで。またもや麻由子嬢と会ってしまう。