2004.10.31(日)

次回オーピー作品のプロット上がる。SM映画の2本撮りだ。簡単に言うと120分ピンクね。
ここ2、3日、助監督を何人か当たっているのだが、12月誰も空いてない。レギュラー陣、セミレギュラー陣と総くずれ。それじゃなくても、SMもの、2本撮りと普段の2倍以上はたいへんな企画なので、信頼のおける助監督の存在が絶対に必要なだけに、ちょっとあせってきた。

2004.11.1(月)

丸の内TOEI2で『モンスター』見る。あのハリウッド・ビューティのシャリーズ・セロンが驚愕の体重増加とブスメイクで実在の連続殺人鬼を演じてアカデミー賞受賞という話題作だね。でもオレには、プロデューサーまで兼任したセロンの自己満映画、マスタベ映画、アカデミーを取るための映画(アカデミー賞ってこういうのに弱いじゃない)としか思えなくて、結局はその程度の映画ね。

2004.11.2(火)

新宿ピカデリー2で『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』。併映されていた犬と少年の友情にフランケンシュタインをからませた短篇の方がオレにはより面白かった。

2004.11.3(水)

北沢幸雄監督と俳優のなかみつちゃんが中心になって押し進めてるプロジェクトに「インターネット・ドラマ」なるものがある。オレもしばらく前から興味があり、オレもやりたいなんて思っていたところ。そのコンセプトが10代から20代の若い女のコをターゲットにしてるというのを聞き、だったらオレみたいなオジンではなく、実際に若い女性がやった方がいいんじゃないかと思い、助監督の三浦と、音楽の大場一魅に「どうだ、やらんか?」と声をかけたところ、2人とも「やりたい!」ということになり、今日はプロデューサーのなかみつちゃんも交えての打ち合わせとなる。
三浦はさっそく一本書き上げてきた(一本10分から15分くらいの恋愛をテーマにしたショートストーリーというのがコンセプトでもある)。思ったとおり若い女のコならではの視点が感じられ、なかなかいいんではないのということになり、とりあえず三浦は第一段階突破。12月6日撮影予定を決める。
一魅はなかなかうまく書けないんですということで、今日はなし。でもオレは一魅にはとても期待してるのだ。
打ち合わせ後は、なかみつちゃんと2人でシネキャビンへ移動。中村さん、牧村耕次らと合流して飲み会へ突入。竜二の店「竜盛屋」へも顔を出し、結局朝まで飲む。

2004.11.4(木)

雑誌「噂の真相」亡きあと、日本で一番面白い雑誌とオレがかってに決めている『紙のプロレス』という雑誌がある。実はオレはその雑誌の「紙のプロレスハンド」というサイトにも入っている。そうしたところ、そのサイトで先日、女子格闘技の大会「スマックガール」に抽選で10組20人ご招待というのがあり、さっそく応募したところなんと当たってしまったというわけ。
前置きが長くなった。今日がその「スマックガール」の日であったのだ。行きました。久しぶりに後楽園ホールまで
最後の3試合が見ものでしたね。ガチンコならではの緊張感、非情さ、そしてそこからうまれる一種のすがすがしさとでも言えるものまでが感じられ、大変面白いものでした。
はまりそう…。また当たんないかな…。

2004.11.8(月)

いぜん助監督決まらず。12月の15日頃からインしたいのだが、今の状態では何も決められない。城定くんが1月なら出来ますと言ってくれてるので、思い切って1月まで遅らそうかとまで考えている。ホント悩みは深い。

2004.11.9(火)

浜野組の新東宝2本撮りの初号見せてもらう。相変わらずパワフルな股間、股間の連発と、脚本の山崎さん独特の特異な人物群にノックアウトされました。

2004.11.11(木)

新東宝深町組初号試写。打ち上げ。朝まで飲む。キャメラの志賀ちゃんは1月はあいてないという。もうこうなったら12月にやってしまうしかない。助監督のチーフなしでやるしかないか。

2004.11.14(日)

小林悟監督の墓まいりにシネキャビンの中村さんたちと行く。東中野の「リズ」でお疲れの飲み会。夜は吉祥寺のBe・Point。2人のギターマン、Aサーキットのライブを見に行く。同行者は中村さん、そしてキャビンの技師の織本さん。Aサーキット、相変わらずすごい音だ。織本さん、ビックリしてた。

2004.11.16(火)

オーピー『性虐の屋敷 第一章 女子大生篇』(仮題)初稿上がる。SM、SM、またSMのオンパレード。ゲップが出そう。

2004.11.18(木)

オーピー『同 第二章 人妻篇』初稿上がる。ますますエスカレートするSM、SM、SM…。目まいがしてくる。
助監督問題は進展なし。サード、見習いクラスは2人ほど押さえた。

2004.11.20(土)

脚本の五代と打ち合わせ。

2004.11.21(日)

高円寺の稲生座で芝居見物。一人芝居の2本立て。市川はるひ嬢の『ワシ男』。間宮結嬢の『鬼』。2本ともなかなかのものでした。間宮嬢がうまくなってるのにビックリ。一方はるひ嬢は間宮に比べ演劇のキャリアはまさる分、見せ方知ってるという感じでより見ごたえあり。
制作は世志男くん主宰のソウルリンチ。前回の世志男くんの一人芝居といい、ソウルリンチの一人芝居、見ごたえありますよ。
水原香菜恵、瀬川くんなども来てたこともあり、打ち上げにも参加。はるひ嬢と話したかったんだよね。そんなわけで朝まで飲む。

2004.11.22(月)

女優面接。松雪令奈、31歳。落ち着いた色気あり。なかなかの美人。主役にしたいくらい。しかしスケジュール的に1日しか彼女押さえられない。ま、今回は小さい役だけど、この人、主役やれます。楽しみです。
新宿ピカデリーで『隠し剣 鬼の爪』。
「鬼の爪」とは何なのか?ということにもっとこだわってほしかった。つまり、侍たちの日常描写、その恋愛模様などはたんねんに描かれていくのだが、カンジンのタイトルとなっている「鬼の爪」がなんだかよく分からないのだ。それはまさに「隠し剣」であり「秘剣」であるらしいのだが、最後の最後で一瞬見せるのみ。これはもったいないと思った。「鬼の爪」とは何ぞや?ということでも相当引っぱっていけるだけに、あれはないんじゃない?もったいないなァといったところ。
それにしても永瀬正敏がよかったなあ…。この映画、それだけといってもいいくらい永瀬くんがよかった。
キャビンで一魅と会い打ち合わせ。例のインターネット・ドラマの脚本が出来たということもあってね。一読。面白い! 後半はちょっと考えなくちゃならないが、そのねらいといい、人物・情景描写の繊細な感覚といい、かなり面白い。ホント、一魅って才能あるなぁ…。
ちなみに12月6日に撮影予定していた三浦と一魅のインタ・ドラマだが、オレの今現在の事情と彼女たちの事情もあって、来年の1月まで延期することにする。ちょっと残念なんだけどね。
一魅、中村さんとカラオケ・パブ。結局はまたもや朝まで飲む。

2004.11.24(水)

打ち合わせの一日。まずはオーピー映画で次回作に関する会社側の意見・アイデアを聞く。夕方からは女優面接。ほぼキャスティングは固まってきた。夜は五代とホンの直しの打ち合わせ。
という具合に進めてはいるのだが、相変わらず助監督はいない。今現在、見習いクラスが2人いるのみ。12月17日クランクイン予定。イン出来るのだろうか? 今のままではムリ。タイムリミットは今週いっぱい。不安だ。とてつもなく不安だ。こんな気分、ピンク監督になって13年間で初めてのこと…だと思う。もし今週中にセカンド・クラスでさえ決まらなければクランクインは見送るしかない。マジでやばい。スケジュールも、キャスティングも、スタッフも、スタジオもほとんど決まってきたのに…。ハラハラしてくる。一体どうなるんだろう?