2003.12.13(土)〜15(月)

オーピー映画『豊乳願望 悩殺パイズリ締め』撮影。

初日。
朝7時半新宿集合。新宿西口駅前でいきなりラストシーンの撮影。撮影中、声を掛けてくる3人組あり、誰かと見れば、カメラマンの下元哲、小山田勝治たち。酒臭い息を吹きかけ「何してんのよ?」。聞けば、忘年会で朝まで飲んでたということだ。オレってこういう偶然大好きなので、何とはなしにうれしくなってしまう。
曙橋のスタジオに移動。そこで、バーのシーン、AV撮影現場シーン、石動三六の部屋のシーンの三つのシークエンス撮影。
夜11時終了。高田馬場に移動。ナイト・オープンを一発。
終了、深夜1時。ま、予定通りね。

二日目。
駒沢公園で2シーン。
東が丘のスタジオに移動。あとは主役の女のコ2人のシーンのみ。予定では12シーン。夜の9時、10時には終わるのではと思っていたのだったが…。終了深夜1時。しかも3シーンこぼす。
なんでこうなるの? はっきり言って、と言いたいとこだが、何も言うまい。けっこう何でも話してしまうオレだけど、たまには言えないこともあるのだよ。

最終日。
午前中にオープン・ロケをして、昼から某シティホテルでの撮影。からみを中心に10数シーン。
終了、深夜3時。スタッフは実景2シーンを撮るため移動、オレはそのままホテルに泊まる。

2003.12.17(水)

編集。

2003.12.19(金)

オールラッシュ。
オレはいつでも監督としては映画に真面目に向き合ってきた。手を抜いたりとか、いいかげんに考えるとか、もういいやと投げ出すとか、そういうことは過去一度もない。とにかく与えられた条件の中では常にベストをつくしてきたつもりだ。だから自分の映画は、その出来不出来にかかわらず、全て愛してこれた…と思っていた。
しかし今回は初めて愛することが出来ない映画を作ってしまったかもしれないなという気持が現場中何度かよぎったのだった。もちろん瞬間瞬間は必死にやっているんだけどね。でも必死にやってもどうにもならないことが重くのしかかってきてね。
ラッシュを見て引っくり返った。
これはまぎれもないオレの映画だ。いいか悪いかは分からないけどね。でもオレの映画だもん、悪いわけないじゃない。いいよ、コレ。必死にやってれば、それなりの形にはなってくるということなのだ…と思った。

2003.12.20(土)

ミラノ座で『マトリックス』の最終章見る。つまらん。虚しい。その一言。一作目だけで終わってればよかったものを。

2003.12.22(月)

アフレコ。終了、深夜12時。それから、ラッシュ。飲み会。朝7時まで飲む。

2003.12.23(火)

セメントマッチ事務所で、五代暁子親子、五代の友人親子とクリスマス・パーティ。

2003.12.25(木)

ダビング。大場一魅の音楽に助けられ今回も楽しくやる。終了12時。飲み会。シネキャビンの梅ちゃんがシャンパンを出して来て、クリスマス・パーティとなる。キャビンの中村さんに連れられ何軒かハシゴとなる。

2003.12.29(月)

シネキャビン忘年会。また今年も中村さんの尽力により盛大に忘年会が出来たことをスナオに喜びたい。

2003.12.31(水)

例年通り、早稲田の穴八幡でお札をもらい、阿佐ヶ谷スターダストで新年を迎えた。それから「まるきや」に行き、マスターの松木さんたちと近所の神明宮まで初詣で。

2004.1.1(木)〜3(土)

飲み続ける。合間をぬって、大みそかの格闘技大会のビデオを見る。やはりPRIDEが一番面白かった。

2004.1.4(土)

吉祥寺「Be-Point」でライブ見物。おなじみ桜井明弘氏のバンドと他のバンドのジョイント。
最高のライブだった。正月そうそういいものを見せてもらった、聞かせてもらったって感じね。理屈抜きに音楽の持つ力にじゅうりんされ、まさに快感ね。
桜井さんのバンドはいいよ。楽しい。今回はオレの好きな曲ばかりで特に楽しかった。名曲『季節の隙間にしゃがみこんで』(オレの『こんな、ふたり』の中で、桜井さん扮するライブシンガーが歌ってた曲ね。あの頃からいい曲だとは思っていたが、時を経るごとに増々好きになっていくのだ。今や名曲と呼びたい)も聴いたし、いうことないよね。いよいよ今年はCDも作るといってるし、ぜひ実現して欲しいものだ。
桜井さんのステージは人柄と知性に裏打ちされた楽しさが身上だが、実はそれだけではない。
さりげない毒気のようなものも実はあり、それが隠し味となって、ステージにある種のたたずまいをかもし出しているのだ。一度見て下さいと言いたい。いつも思うのだが、オレ一人で見てるのがもったいなくてね。もちろん他にお客はいるが、オレはいつも一人なんでね。
次の桜井さんのステージは、2月7日に荻窪の「グッドマン」、2月29日に吉祥寺Be-Pointだ。ホント、誰が連れて行ってやりたいよ。
今回のライブはジョイントなので、もう何組か出ていたのだが、トリに出た2人のギターマンはすごいよ(すいません。ユニット名忘れた)。なぎら健壱のバックやってる2人だそうだが、この2人のすごいこと! 歌も味があるし、うまいのだが、ギターのすごさはほとんど神技? 2人のギターでオレはまさに至福の感覚にまで連れていかれてしまったよ。いったいコレって何?!って感じィ? 2つのギターが、ある時は繊細に癒しのメロディをかなでたかと思うと、ある時は怒とうのごとく、交響曲のごとく、圧倒的なド迫力で迫ってくるのだ。
もう一度言う。一体コレって何?
ホント、オレ一人で聴いてるのがもったいない。そのギターマンの一人は雨宮さんて人。雨宮さんは追っかけても絶対ソンしない人だよ。興味ある人は調べて一度見に行くといいと思います。
正月そうそういいものを見せてもらいました。

2004.1.5(月)

恒例のオーピー映画、新年の御挨拶会に行く。昼間から酒を飲んで気分がよくなったところで、上野オークラまで、10日の舞台挨拶の打ち合わせに行く。打ち合わせとはいっても、ただ飲んでただけみたいなね…。
それからシネキャビンへ移動。有志が集まっての新年会。最後はカラオケボックスで翌朝の7時まで飲み続けたのだった。

2004.1.6(火)

新東宝の2本撮り企画の初稿が2本分上がる。さすが五代暁子です。早い。うまい。

2004.1.7(水)

オーピー映画『豊乳願望 悩殺パイズリ締め』初号試写。
色々言いたいことはあるが、ま、よかったんじゃないかな。楽しい映画に仕上がったことだし、ピンクの王道路線ということでね。
一番自信あるのは、まさに「パイズリ」シーンね。見る人、きっとドギモ抜かれるよ。まさにタイトルどおりだ。4月の公開を楽しみにしててねって感じね。
役者でよかったのは、これはもう誰が何と言っても、石動三六。そして平川直大。山口玲子もイキイキしてきたね。ま、彼女の場合はこれからが楽しみな素材だね。

2003.1.9(金)

『パイズリ締め』映倫試写。
大蔵ヌーベルバーグの立て役者たる大蔵雅彦氏もプロデューサーをやめて以来、約7年ぶりに顔を見せてくれて、オレにとっては思わぬうれしい出来事であった(今のオレがあるのも雅彦さんによるところ大なのです)。
映倫もきわどいカット、OKしてくれたし、会社にも好評でホッとする。
次回作、さっそく3月上旬クランクインといわれハッとなる。2月下旬にやる新東宝の2本撮り企画の方にばかり頭がいっていたが、そうなんだよなあ、オーピーもあるんです。一気に3本撮らなくてはならないということだ。ここ2年ばかし、2本まとめて撮るということは経験してみたが、3本となると、さすがに初めて。
ま、なんとかなるだろう。企画はとりあえずこちらにまかせるということなので、次は久しぶりに内容のあるものをやってみたい。ここんところ、新東宝もオーピーも会社の要請もあって、ピンクの王道路線まっしぐらだったのでね。
打ち合わせ後は久々に、原宿ラブミーテンダー。ELVISの新しいCDがまとめて8タイトルも出ていたのでそれを購入。他にカレンダー、マグカップなども購入。今回も新しいTシャツにいいデザインのものない。最近ホントにTシャツ、ダメなんだよ。どうしちゃったのだろう。

2004.1.10(土)

上野オークラで『痴漢電車 誘惑のよがり声』の舞台挨拶。主演の愛田美々以外の3女優(望月梨央、山口玲子、柏木舞)が顔をそろえた。客の雰囲気もよく、なかなか楽しい舞台挨拶となったのではないかしらん。
そこで思ったのは、この3女優が新人賞とらないかな?ということ。この3人はもはやピンクのレギュラーといえるほど続いているし、これからも続いてやれるコたちだ。みなさん、どうぞよろしく。
打ち上げ。最後はオレ一人で阿佐ヶ谷まるきやで朝まで飲んでいた。

2004.1.12(月)

五代暁子と打ち合わせ。次回オーピー作品の企画会議だが、今日のところは具体的なものは出ず。『デリヘル嬢』みたいなドキュメント・タッチのヤツやりたいねというところで意見の一致。

2004.1.15(木)〜18(日)

珍しく風邪をひく。12月の『パイズリ締め』の撮影、仕上げ以来、休む間もなく、3週間以上もの間、朝まで酒を飲み続けてきた疲れが一気に出たのだろう。ここは思い切って体を休めることにする。
ビデオ、CSで映画を10数本見る。よかったもの。小津の『浮草物語』。CSで見たが、オレの持ってるビデオより画質が全然よくて、その分見やすくて、ビデオ坂り感動する。ニナガワの『青の炎』。意外な拾いもの−なんて言っては、世界のニナガワに失礼か。香港版『完全なる飼育 香港情話』。シリーズの中で一番いい。というか、やっと面白いものになったという感じだよ。『のど自慢』。やっと見たけど、面白かった。